都心部に生まれるバスターミナル

 BRTが19年度の運行開始を目指すなか、都心部では新たなバスターミナルを整備する動きも見られる。14年3月末に環状2号線が新橋まで開通し、6月には高さ247mの超高層ビル「虎ノ門ヒルズ」がオープンした虎ノ門地区もその一つだ(関連記事:虎ノ門ヒルズ開業、最上階ホテルまで全てご案内)。

高さ247mの超高層ビル「虎ノ門ヒルズ」がそびえる虎ノ門地区。都は同地区の交通結節機能強化を掲げている(写真:小佐野カゲトシ)
高さ247mの超高層ビル「虎ノ門ヒルズ」がそびえる虎ノ門地区。都は同地区の交通結節機能強化を掲げている(写真:小佐野カゲトシ)

銀座線虎ノ門駅。現時点で「虎ノ門ヒルズ」の最寄り駅だが、やや離れている(写真:小佐野カゲトシ)
銀座線虎ノ門駅。現時点で「虎ノ門ヒルズ」の最寄り駅だが、やや離れている(写真:小佐野カゲトシ)

 都は9月に発表した「東京都長期ビジョン(仮称)」の中間報告で、虎ノ門地区の交通結節機能の強化を掲げており、10月には「環状第二号線新橋・虎ノ門周辺地区整備計画」が決定。東京地下鉄(東京メトロ)と都市再生機構(UR)が「虎ノ門ヒルズ」付近に東京メトロ日比谷線の新駅を設置すると発表した。

 日比谷線は「虎ノ門ヒルズ」の西側を通る桜田通りの地下を通っており、新駅は霞が関─神谷町駅間に設置する。整備事業は実施主体がUR、東京メトロは設計・工事を受託し、20年東京五輪までに供用開始を目指す。

日比谷線新駅が設置される「虎ノ門ヒルズ」付近の桜田通り。この地下を日比谷線が走っている(写真:小佐野カゲトシ)
日比谷線新駅が設置される「虎ノ門ヒルズ」付近の桜田通り。この地下を日比谷線が走っている(写真:小佐野カゲトシ)

日比谷線新駅とバスターミナルが描かれたイメージ図(資料:東京都)
日比谷線新駅とバスターミナルが描かれたイメージ図(資料:東京都)

 整備計画では虎ノ門一丁目地区にバスターミナルを整備することも掲げられている。「東京都長期ビジョン(仮称)」中間報告によると、供用開始の目標年次は日比谷線新駅と同じ20年。ターミナルがどのような施設になるかは現時点では未定で「イメージ図はあくまでイメージ」(都市整備局開発企画課)だが、日比谷線新駅や銀座線虎ノ門駅とは「地下歩行者ネットワーク」で結ぶ構想だ。