既設高架橋の下にトンネルを新設
綱島トンネルのシールド機が折り返す仮設たて坑から日吉駅側は箱形の複線トンネルとなり、東横線高架の直下に入る。この区間が「4工区」だ。ここでは、現在の高架橋の基礎がある部分にトンネルを通すため、トンネルの上部を構築して高架橋を受け替え、従来の基礎の部分を撤去してトンネルを完成させる。
4工区は高架をトンネルで支える形になるため、高架の受け替えといっても地上から変化は分かりにくいが、相鉄・東急直通線がトンネルから地上に顔を出す区間となる「3工区」は地上からも見える形で工事が行われる。この区間では高架橋の下に相鉄・東急直通線の線路を敷設するが、既存の高架のままでは下に線路を通せないため、高架を支える柱を新たに造り直して受け替える。
全撤去したうえで拡幅し「2層高架」に
「2工区」は高架上に東横線の複線と引き上げ線(一部)、下に相鉄・東急直通線の複線を通す「2層高架」とするため、現在の高架橋はいったん全て撤去したうえで新たに幅の広い高架橋を造り直すという大規模な工事が行われる。
手順としては、まず既存の高架の両側に新たな高架の外側となる部分を設け、東横線の線路を移設。その後、従来の高架を撤去し、空いたスペースに新たな高架の中央部分を構築するとともに、高架下に相鉄・東急直通線の線路を敷設する。日吉駅付近で最も大掛かりな工事が行われる区間といえるだろう。