地上の線路跡地が起爆剤に
渋谷駅周辺の一連の再開発で、最大のきっかけとなったのは、東急東横線の渋谷駅―代官山駅間の地下化だ。高架や盛り土だった約1.4kmの区間を地下に移したことで、地上の線路跡地の開発が可能になった。
例えば、国道246号を挟んで渋谷駅のすぐ南側に位置する「渋谷駅南街区」では、東横線の旧渋谷駅と線路の跡地に地下4階、地上34階で高さ180mの複合ビルなどを建てる計画がある。オフィスのほか、ホテルやホール、商業施設が入る。
街区の横を流れる渋谷川に清流を復活させて周辺を緑化し、遊歩道やテラスも整備する計画だ。一部は17年度の開業を目指す。
さらに、代官山駅に近い盛り土や切り土した区間の線路跡地では、15年春の開業を目指して「代官山東横線上部開発計画」が動いている。全長220mの区間に5棟の商業店舗を建設。クラフトビールが楽しめるキリンビールの新業態「SPRING VALLEY BREWERY TOKYO」などが出店を予定している。