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目次
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先行配筋で巨大鋼殻の着底急ぐ
鎮守大橋下部工事(宮城県)
宮城県石巻市を流れる旧北上川に巨大な鋼殻が現れた。ケーソン基礎の橋脚だ。出水期が始まるまでに、鋼殻を河床の支持層に貫入させなければならない。工期を短縮するため、施工者は鋼殻内で橋脚の配筋作業を先行する作戦を採用した。
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「ICT舗装」先取り、生産性と安全性を一挙両得
新名神高速道路神戸舗装工事(兵庫県)
宅配事業者の労働問題などが後押しとなり、社会問題となった宅配便の再配達。このニュースをきっかけに、戸建て向けの宅配ボックスの認知度が急上昇。脚光を浴びている。最新の製品を中心に、使い方や大きさなどを検証した。
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送水の間隙を突いて裏込め注入
房総導水路補強工事(千葉県)
房総半島に水を供給する導水路トンネルを補修する。連続して断水できる期間はわずか3週間。短期間で長さ3kmのトンネルの覆工背面にある空洞を充填するため、可搬式の設備を使った発泡ウレタン注入工法を採用した。
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“日本の玄関”に片持ち桁を架ける
出島表門橋上部工事(長崎県)
鎖国時代に日本の玄関口となった長崎・出島。かつての島の入り口に人道橋を架設する。地中の遺構を守るため、出島側には橋の荷重をかけられない。てこの原理でバランスを取る長さ38.5mの片持ち桁を一括架設した。
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首都高直下の交錯空間に桁を通す
日本橋川人道橋建設工事(東京都)
東京・大手町の再開発事業に合わせて日本橋川に人道橋を架設する。首都高速道路の高架橋やトンネル、超高層ビルの建設現場などに上下左右を囲まれる中、限られた空間を駆使して工事を実施。約100mの桁を半年かけて送り出した。
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加藤清正由来の堰で「瀬」を再生
球磨川八の字堰復元工事(熊本県)
熊本県八代市の球磨(くま)川で、江戸初期の熊本藩主、加藤清正が築造したとされる「八の字堰(ぜき)」を復元する工事が進んでいる。巨石を八の字形に敷き並べ、浅くて流れの速い「瀬」を創出。良好な河川環境の再生と歴史的土木遺産の再現を目指す。
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首都高またぐアーチをトラスに刷新
首都高羽田線東品川桟橋部更新工事(東京都)
首都高上空に架かるアーチの水管橋をトラスに架け替える。桟橋形式の首都高を高架橋形式に更新する際、支障となるからだ。アーチの撤去とトラスの架設は、首都高を通行止めにした深夜の短時間で実施。数々の工夫を凝らした。
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長崎・出島、130年ぶりの架橋を街のお祭りに!
出島の玄関口だった場所に2月27日、「出島表門橋」が架かった。鎖国時代の日本と西洋とを結ぶ唯一の窓口だった橋が、約130年ぶりによみがえった。
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生産性向上で2500人分の省人化
平瀬ダム建設工事(山口県)
山口県にある錦帯橋の上流で、ダム工事が最盛期を迎えている。ハイテクからローテクまで様々な技術を積み重ね、生産性向上に取り組む。堤体工事が終わるまでに総労働力の5%に当たる作業員2500人日の省人化を目指す。
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ロンドンで2兆円の巨大事業、広報に力を入れる理由とは
英国で欧州最大のインフラ事業が進んでいる。大ロンドンを東西に横切る全長118kmの鉄道「クロスレール」だ。19世紀の古いトンネルを再利用したり、官民連携でドックの水際に商業施設と一体になった新駅を開発したりと、ユニークな計画が相次ぐ。
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大ロンドン横切る118kmの鉄道
クロスレール建設工事(英国ロンドン市ほか)
英ロンドンで進む欧州最大の建設プロジェクト「クロスレール」。東西に延びる全長118kmの鉄道だ。19世紀の古いトンネルを再利用したり、官民連携でドックの水際に新駅を構築したりと、ユニークな計画が相次ぐ。
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首都高上空にトラス橋を一括架設、再び150倍速動画で
首都高速道路1号羽田線の大規模更新。2016年11月28日深夜から翌29日未明にかけて、高速道路の上空にトラス橋を送り出す工事があった。一晩の架設作業で、縦取りと横取りを連続して実施するのは珍しい。動画で紹介する。
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“固まらない”生コンでひび割れ防ぐ
長崎57号下井牟田赤崎高架橋下部工事(長崎県)
幅23m、厚さ2.5mの壁式橋脚の柱と梁にコンクリートを打設する。温度ひび割れを防ぐために採用したのは、超遅延剤を添加して10日間も“固まらない”コンクリートだ。柱と梁の底部にそれぞれ打設して、既設コンクリートとの縁を切った。
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首都高またぐアーチを一夜で撤去、150倍速動画で
首都高速道路で初の大規模更新工事として注目される1号羽田線。最初の難関となる大井水管橋の撤去工事を150倍速のタイムラプス映像で紹介する。
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朝なぎを狙って巨大パネルを撤去
東京電力福島第一原子力発電所カバー解体工事(福島県)
水素爆発で生じたがれきの撤去に向け、1号機原子炉建屋を覆っていたカバーを解体する作業が進行中だ。使用するのは、国内最大級の750t吊りクローラークレーンと専用の自動玉掛け装置。風が止む早朝を狙い、遠隔操作で巨大な壁パネルを撤去した。
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供用したままアル骨橋脚を再構築
阪神高速西船場ジャンクション建設工事(大阪府)
供用中のジャンクションに渡り線などを新設する。橋脚の拡幅工事に取り掛かったところ、一部にアルカリシリカ反応による劣化が見つかった。車が通行する桁を仮受けしながら、橋脚の梁部を再構築するという前例のない工事が進んでいる。
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“お手軽”鉄筋パネルで工期を半減
浜田・三隅道路白砂地区舗装工事(島根県)
ライフサイクルコスト低減などを目的に、採用が増えている連続鉄筋コンクリート舗装。従来は現場で配筋するしかなかった斜めに交わる鉄筋網のプレキャスト化に成功した。組み立てに必要な作業員数と施工日数をほぼ半分に減らすことができた。
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重要文化財「永代橋」のアーチを内側から補強
隅田川に架かる永代橋。関東大震災からの復興の象徴として、国の重要文化財に指定されている。東京都は橋を半永久的に守り続ける計画だ。幅80cmほどの狭いアーチリブ内で、地震時の座屈を防ぐ補強材の設置工事が進んでいる。
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支間350mアーチで海をひとまたぎ
新天門橋工事(熊本県)
熊本天草幹線道路の一部として架設が進む新天門橋。隣に並ぶ現橋との対比を重視した国内最長のソリッドリブ形式のアーチ橋だ。スレンダーな橋梁を支えるため、桁の両端部を重いPC箱桁にするほか、アーチの閉合後も斜吊りを続ける工法を採用した。
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縦桁不要で1車線ずつ床版交換
中国道道谷第二橋床版取り換え工事(山口県)
追い越し車線と走行車線を1車線ずつ規制して、プレキャスト製のプレストレスト・コンクリート(PC)床版に取り換える。左右の床版は横締めPC鋼材で一体化。構造上の弱点となる床版の接合目地部を縦桁で補強する必要がない工法を初めて採用した。