青森県は公共施設のFM(ファシリティーマネジメント)を積極推進している。「県有施設利活用方針」に沿った全庁的な維持管理体制を確立。施設売却などでは民間企業の力も活用して業務を高度化している(日経アーキテクチュア)。

駒井 裕民氏(写真:栗原 克己)
駒井 裕民氏(写真:栗原 克己)

青森県が進める戦略的な公共施設管理

 青森県がFMを導入したきっかけは、職員の優良な提案を事業化し予算付けを行う庁内ベンチャー制度だった。2003年に「県内施設管理運営におけるFM導入推進事業」が採択され、県庁におけるFMの本格導入が始まった。最初の2年間で施設の維持管理コストを2億6000万円削減。成果を示すことでFMを定着させていった。