Vol.016 省エネ・創エネ・蓄エネ 徹底解説
目次
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既存の土塗り壁を生かして断熱改修
33年目の改庵快居(岐阜県恵那市)
1970年代に建てられた木造平屋建て住宅のエコ改修事例だ。既存の土塗り壁を活用するとともに、断熱基礎コンクリートと床下蓄熱ブロックを加えて熱容量を補うことで、快適で安定した室内温熱環境の実現に取り組んだ。
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入居者満足高めるスマート化を模索する集合住宅
新築マンションで省エネ策が標準装備となりつつある。電力の「見える化」だけでなく電気料金を下げることで入居者の省エネ意識を促す例も出てきた。太陽光発電は、リノベーションで追加設置するケースが登場してきた。
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エネルギーと人・建物・街の新関係(2)、横浜スマートコミュニティ
電力不足や太陽光発電の増加に伴い、「系統電力の安定化」が都市の課題としてクローズアップされてきた。横浜スマートコミュニティの事例から、コミュニティーとしての取り組みの方向性を探る。
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【環境】オフィスビル環境性能ランキング2013、上位に最新ビルがずらり
東京都内の大規模260物件を断熱・遮熱性能と設備省エネ効率で比べてみた
オフィスビルの環境性能が年々、上昇していく様子がくっきりと表れた。東京都のデータを基に断熱・遮熱性能と設備省エネ効率で順位を付けたところ、日本橋アステラス三井ビルディング、東京スクエアガーデン、御茶ノ水ソラシティなど、上位に話題の最新ビルがずらりと並んだ。
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築40年の「ハイレベル」省エネ住宅
札幌の高性能フルリフォーム(札幌市)
築40年の木造住宅をリノベーションして性能を高めた。国よりも厳しい札幌市の省エネ基準で「ハイレベル」を獲得し、経産省ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業の補助対象にも選ばれている。
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注目のエコビル――多様な手法で取り組む
「環境配慮は当たり前」となったオフィスビル。これから完成を迎える大型プロジェクト、省エネの実測数値、新しい認証や評価という3つの視点から注目のビルを紹介する。
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「納得のいく説明がない」が6割
日経不動産マーケット情報のテナント調査から
テナントは、オフィスビル事業者の環境配慮の取り組みに必ずしも満足していない。日経不動産マーケット情報が東京都内の主要オフィスビルのテナントを対象に実施した2012年の調査から、結果のいくつかを紹介する。
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京町家の開放性と寒さ対策を両立
南禅寺の家(京都市)
夏に涼しい伝統的な京町家のつくりに注目し、その知恵を取り入れた住宅だ。土壁の熱容量を利用し、集熱、断熱、蓄熱の3要素をバランスよく保つことで、機械に頼らずに省エネルギー化することを目指している。
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エネルギーと人・建物・街の新関係(1)、北九州市
電力不足や太陽光発電の増加に伴い、「系統電力の安定化」が都市の課題としてクローズアップされてきた。北九州市が実施した「ダイナミックプライシング」(電力状況に応じて料金を日々変化させて需給の安定を図る取り組み)から、コミュニティーとしてのスマート化の方向性を探る。
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アジアや復興支援にスマート化のノウハウを生かす
インタビュー 北九州市長 北橋 健治氏
オフィス、住宅など各種施設がある東田地区の中で、エネルギーを賢く使いこなすための様々な実証事業が可能となり、データを集積することができる。これが強みです――北九州市長の北橋健治氏に、スマートコミュニティ創造事業のこれからの展開を聞いた。
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すべての道は テナント満足に通ず
選ばれるためのサステナブルあの手この手
「もうかりもしないのに、なぜ省エネにカネをかけなければならないのか」というビル事業者の疑問が、「社会が求めるから」という意識に変化し始めたのは2010年前後のことだ。最近のサステナブルビルに関する主な出来事をまとめた。
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【環境】坪50万円台のプラチナ認証ビル、ラゾーナ川崎東芝ビル
テナントが払える賃料の建物をつくる
建設費高騰前の環境配慮型ビルの坪単価の相場は100万円~120万円。この3月に完成したラゾーナ川崎東芝ビルは免震構造で坪50万円台だ。高性能の証として、日本政策投資銀行から最高ランクのプラチナの格付けを得ている。
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マンションもパッシブで快適に、大京と日大が実証
大京と日本大学理工学部建築学科・同短期大学部建築・生活デザイン学科の吉野研究室は、換気機能付き玄関扉や「緑のカーテン」、夜間冷気などのマンションへの導入効果について、実証結果をまとめた。
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ビルの耐震・省エネ化ファンドに官民で投資
国費350億円を呼び水に開発支援
資金調達がネックとなって改修や開発が進まない不動産事業を、国がファンドに出資する形で支援する制度がスタートする。国費350億円と民間資金を合わせた総投資額は、1200億円から1300億円程度になるとみられる。
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密集地でも光と風を満喫できる家
オープンルーフのある家(東京都目黒区)
採光や通風の条件が厳しい住宅の密集する都心部で、シミュレーションを重ねながら工夫を凝らして自然エネルギーを活用した新築住宅だ。ソフトウエアの進歩をテコに経験の積み重ねによる最適解を追求している。
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地熱や風で節電、災害対策に蓄電池
たかさごのスマートハウスK邸(埼玉県蕨市)
地熱や風の力で温熱環境をコントロールすることを基本にしながら、HEMSなどの機器も組み合わせたスマートハウスだ。割り切って災害時利用に特化することでコストを抑えた蓄電池は自社で開発している。
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【開発】窓が開く超高層オフィス、JR神田万世橋ビルが完成
東日本旅客鉄道が千代田区神田須田町の交通博物館跡地で開発していた環境配慮型のオフィスビル、JR神田万世橋ビルが2013年1月に竣工した。地上20階地下2階建ての制震構造で、賃貸可能床面積約1万5500m2。オフィスフロア内に窓の開くエリアを設け、自然の風を採り入れられる。メタウォーターが10フロアを…
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【戦略】オフィスビルの電気代2000万円抑制、郵船不動産
電気料金値上げ分をオフィスビルのテナントに転嫁しない方針を打ち出していた郵船不動産が、東京電力との契約を見直して値上げ分を吸収し、2012年の支出を何の対策も講じなかったときと比べて約2000万円抑制した。
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【環境】築49年のDaiwa銀座ビルにゴールド、10月の建物環境認証
大和証券オフィス投資法人が保有する築49年のDaiwa銀座ビル(中央区銀座6丁目)が10月、三井住友銀行のSMBCサステイナブル ビルディング評価でゴールドの認証を取得した。築30年以上の建物が金融機関の建物環境認証を取得するのは初めてだ。