「あの梁の金物を見てください。あれは現行法ではNGとなるやり方です。こういった不具合も、壁を壊して柱や梁だけのスケルトン状態にしたから見つけやすいのです」――。説明をする講師の話に、真剣に耳を傾ける参加者たち。4月21日にある住宅イベントが行われた。イベントの名前は「戸建てリノベの可能性を感じる見学会」。マンションなどを中心に丸ごとのリフォーム、いわゆるリノベーション(リノベ)を手掛けているリビタ(東京都渋谷区)が企画したものだ。
会場は東京都世田谷区の住宅地にある、同社がリノベを手掛けている最中の実際の現場だ。同社建築ディレクション部の黒田大志さんと、アラキ+ササキアーキテクツ(東京都三鷹市)代表取締役の荒木源希さんが中古の戸建て住宅をリノベーションする魅力などを紹介。さらに、住宅検査保証協会(東京都江東区)社長の大場喜和さんが、リノベにおける注意点や活用したい制度・検査サービスについてレクチャーした。参加者はリノベの現場を肌で感じながら、戸建て住宅リノベの注意点やリビタの考え方などを学べるといった趣向だ。
午前午後合わせて3回の見学会を実施し、全体で17組23人の見学者が参加したという。当日は、2月並みの寒さに気温が逆戻りしてしまったうえ、あいにくの雨模様だったが、参加者は説明をする講師たちの話に真剣に耳を傾けていた。