年間給与が1000万円を超える大手不動産4社

 青い四角は、三菱地所、三井不動産、東急不動産、東京建物の4社だ。40歳前後で年間平均給与1000万~1100万円。給与の高さにおいて、トップ集団を形成している。建設・不動産以外の産業と比べても高い水準だ。

 サブプライムローン問題の影響で新興不動産会社の経営破綻が相次ぎ、不動産業全体が「危ない職種」と見られる時期もあった。しかし、ここに登場する大手4社は、前期比で減らしたとはいえ100億円を超える純利益を確保し、高い給与水準を保っている。

社名 平均年間給与(円) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 従業員数(人)
三菱地所 11,391,600 40.4 16.6 759
三井不動産 10,969,000 41.3 11.9 1,154
東急不動産 10,913,619 42.1 17.3 587
東京建物 10,439,858 39.3 9.8 448

 水色の四角は、先の大手を除く不動産会社だ。左に偏っているのは、全体のなかで平均年齢が低いことを示している。後に登場する建設会社や建設系コンサルタントなどに比べると、営業職が多いことも特徴だ。

 ここでは「不動産会社」でひとくくりにしたが、その業態は多様だ。例えば、大京はマンション分譲が主体でイオンモールは商業施設のデベロッパー、エイブルは住宅の賃貸仲介や賃貸管理が主体の会社だ。

 従業員数が少ないのでこのグラフの対象にはしていないが、不動産投資を手がける会社には、少人数で高い給与水準の企業がある。例えば、リサ・パートナーズが32歳で892万円、ランドビジネスが43歳で1225万円といった具合だ。

社名 平均年間給与(円) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 従業員数(人)
大東建託 8,910,570 40.8 5.5 9,109
コスモスイニシア 8,887,491 37.1 11.2 632
NTT都市開発 8,496,372 42.3 14.9 400
有楽土地 7,649,189 41.8 15.7 306
イオンモール 7,279,375 38.5 6.7 549
大京 7,161,015 37.8 8.8 1,629
住友不動産販売 6,570,841 34.6 7.9 2,975
東京建物不動産販売 6,526,451 38.0 7.3 510
住友不動産 6,469,414 41.1 5.9 3,609
東急リバブル 6,355,782 35.4 8.6 2,428
藤和不動産 6,327,233 36.3 10.6 684
レオパレス21 6,069,512 33.7 4.1 9,017
東建コーポレーション 5,987,000 37.8 3.6 5,537
アトリウム 5,922,000 37.2 3.3 420
パーク24 5,717,000 33.3 4.7 457
日神不動産 5,047,490 31.7 6.5 259
リゾートトラスト 4,745,892 32.2 5.8 3,887
エイブル 4,063,716 34.0 3.9 3,294

 白丸で記した住宅会社は、水色の四角で記した不動産会社と同じように、グラフの左側に寄っている。平均年齢が若いからだ。理系大学生を対象にした就職人気ランキングで上位に入る積水ハウス、住友林業、大和ハウス工業などは38歳前後で700万~780万円の水準だ。

社名 平均年間給与(円) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 従業員数(人)
積水化学工業 8,797,885 42.0 18.3 2,292
住友林業 7,757,109 38.9 11.8 4,547
ミサワホーム 7,480,013 41.5 15.6 738
大和ハウス工業 7,131,918 37.5 12.9 13,660
積水ハウス 7,006,228 37.7 13.9 14,953
三井ホーム 6,743,239 37.2 12.1 2,025
パナホーム 6,549,189 39.1 15.2 4,273
フジ住宅 5,705,721 36.4 6.1 317
ヤマウラ 5,560,381 39.6 9.4 369
東栄住宅 5,254,180 35.1 6.2 489
タクトホーム 4,426,645 33.7 3.5 325
飯田産業 4,690,410 34.4 5.3 474
東日本ハウス 4,637,816 36.4 10.2 1,331
アーネストワン 4,568,114 33.4 3.2 568