山梨の予定地は既に南アルプスを向いていた?
2008/12/19
ところで、境川とはどんな場所なのか。2004年の合併で笛吹市となるまでは境川村であり、今も農業が盛んな地域だ。山梨県によると、土地の買収が終わった建設予定地では、既に柵が張り巡らされているとのことだった。この目で確かめるべく、現地を訪問することにした。時期は11月中旬だ。
境川の小山地区は、都市近郊ということもあり、想像していたより人家が点在していた。地図では等高線が少ししか確認できないのに対して、思った以上に起伏があった。見晴らしの開けた場所からは、北や西に甲府盆地の遠景が見渡せる。盆地と山地の中間に位置する土地であることが実感できた。
![]() 笛吹市境川町小山の風景。遠くに甲府盆地の市街地が見える (写真:ケンプラッツ) |
柵を求めて、町内をぐるぐる回る。山梨県によると、西端の住所は境川町小山中丸999番地とのことだったが、住居表示がないので、縦横無尽に探すしかなかった。決して広くない小山地区だが、なかなか見つからない。右往左往しているうちに隣の前間田地区に入り込んでしまっていた。
ところが、それが幸いした。その前間田地区で柵に囲まれた空き地を発見したのだ。しかも、直線状に続いている。ところどころに看板が立っており、リニア実験線に関連した記述がある。御坂山地方面から延びてきた直線状の土地は、前間田地区を東西に横断していた。小山地区には少し食い込んでいるだけだったので、見つけにくかったわけだ。
![]() 笛吹市の境川町小山から境川町前間田にかけて続いているリニア実験線の建設予定地。境川町小山の西端付近から東側の御坂山地方面を見たところ (写真:ケンプラッツ) |
![]() 建設を担当する「鉄道・運輸機構」の名称が読み取れる (写真:ケンプラッツ) |
柵で囲まれた細長い土地の北側に沿って道路が設置されていた。舗装が比較的、新しく見えたことから、完成してからそれほど年月がたっていないようだ。道路を西に進むとT字路で行き止まりになっている。正面の土地には巨大な青い看板があり「環境にやさしい次世代のリニアモーターカー」と書かれている。柵はその看板を囲むように設置されていて、向こう側は果樹園になっていた。ここが実験線の西端になるようだ。
笛吹市によると、空き地に沿った道路は、実験線が敷かれることを見据えて、合併前の境川村が整備したものだ。実験線のこの区間は高架として設計される予定で、場合に応じて、南北方向に交わる道路を付け替えるなどの工事を行う。
用地が柵で囲まれているのは、ゴミの不法投棄を防ぐ意味合いが強い。買収された建設予定地であっても、柵のないケースがあるらしい。果樹園のもっと先に本当の西端があるのかもしれないが、ヒントとなる何かを伺い知ることはできなかった。
![]() 直線状に延びる実験線用地を東から西に望む。北(右)側の道路は笛吹市が境川村だったころに整備した。実験線の管理用地と一体化することで幅員を広げる構想もあるという (写真:ケンプラッツ) |
![]() 柵で囲われた土地の最も西側の部分。青い看板を囲むように柵がある。それより向こうに柵はないようだが、建設予定地になっている可能性もある (写真:ケンプラッツ) |
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