北海道・奈井江町に本社を置く砂子組は、マンション建設現場4カ所で「3Dマシンガイダンス」を導入し、掘削作業の効率化にトライしている。土木工事で培った情報化施工のノウハウを建築分野にも広げようと始めた取り組みだ。

 砂子組(本社:北海道空知郡奈井江町)は、これまで土木工事に使われていた情報化施工のシステム「3Dマシンガイダンス」を、4件の建築工事に導入した。

 「3Dマシンガイダンス」は、掘削作業を効率化するためのシステムだ。従来のバックホーによる施工では、現場に掘削範囲や深さなどを表す「丁張り」と呼ばれる仮設の標識を設置し、オペレーターは地上の補助作業員と連携しながら、バケットの位置をコントロールし、徐々に仕上げ面に近づけていく方法をとっていた。これに対して、「3Dマシンガイダンス」では基礎工事で地盤を掘削する範囲を3Dデータ化し、その情報をバックホーにインプット。オペレーターは運転席のモニター画面を見ながら正確に掘削できるようになる。

土木工事で使用中の3Dマシンガイダンスシステム搭載のバックホー(写真:砂子組)
土木工事で使用中の3Dマシンガイダンスシステム搭載のバックホー(写真:砂子組)

建築工事の基礎掘削用に作成した3Dモデルの例(資料:砂子組)
建築工事の基礎掘削用に作成した3Dモデルの例(資料:砂子組)