スウェーデンを本拠とする大手建設会社スカンスカ(Skanska)の各国グループ会社は、品質、工程、原価、安全、環境と、現場での施工管理のあらゆる業務にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を活用している。同社フィンランド法人のスカンスカ Oy社(以下、スカンスカ・フィンランド)で話を聞いた。
北欧や東欧、北米、南米など事業を展開するスカンスカグループは、世界的規模でBIMの活用に力を入れてきた。
「スカンスカグループは8年前にBIMを導入し、各国で活用している。特に先進的にBIMに取り組んでいるのは、フィンランド、英国、米国だ」とスカンスカ・フィンランドの研究開発担当副社長、イルッカ・ロモ(Ilkka Romo)氏は語る。
スカンスカ・フィンランドが手がける集合住宅や商業施設の大半は、同社の設計者によってBIMモデルがつくられる。モデリングの対象は、意匠、構造、設備から地盤までにおよぶ。
これらのBIMモデルは見積もりから施工計画、調達、施工管理まで、様々な建設プロセスの中で活用されるのだ。フィンランド・スカンスカだけで過去約5年間に200以上のプロジェクトにBIMを活用した。