石柱の製作にCNC加工機を導入

 礼拝所の内部空間に立ち並ぶ柱の接合部分は、優美な曲線を帯びた石材が表面に施されている。

複雑な曲面で構成される石柱の接合部分(写真:家入龍太)
複雑な曲面で構成される石柱の接合部分(写真:家入龍太)

 いったい、この部材をどうやってつくったのかと思っていたら、地下博物館のモニター画面に上映されていたビデオでその秘密が分かった。柱の3Dモデルから、CNC加工機によって石材を切削していたのだった。

 まず、3Dデザインソフトで部材の原型をつくる。そして回転体と思われる立体を、原型部材に少し食い込むように配置し、ブーリアン演算の「引き算」により、重なった部分をカットする。

 そのデータをCNC(コンピューター数値制御)の石材加工機用のドライバーソフトに読み込んで、石材を切削するカッターの動きをプログラミングし、実際に石材をCNCの石材加工機で切削する、という手順が使われていた。

CNC加工機による石材切削の手順。まず3Dデザインソフトで作成した柱の接続部分の原型モデルに回転体を食い込ませる(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)
CNC加工機による石材切削の手順。まず3Dデザインソフトで作成した柱の接続部分の原型モデルに回転体を食い込ませる(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)

ブーリアン演算で食い込んだ部分をカットする(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)
ブーリアン演算で食い込んだ部分をカットする(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)

CNC加工機でカッターの動きをプログラミングする(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)
CNC加工機でカッターの動きをプログラミングする(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)

CNC加工機による切削(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)
CNC加工機による切削(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)

削り出された部材(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)
削り出された部材(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)

さらに滑らかな面に仕上げていく(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)
さらに滑らかな面に仕上げていく(資料:サグラダ・ファミリア地下博物館)