今年で10回目を迎えたAIA(米国建築家協会)の「BIMアワード」。審査員賞を獲得した「ペロット自然科学博物館(Perot Museum of Nature and Science)」は、意匠、構造、設備の各部材の製作に徹底したプレハブ化を導入した。これにより、手戻りもなく、スムーズに完成した。そして複雑な形状のプレキャスト外装材やロビー、劇場の天井・壁の施工に革新的な工法を生み出した。

 AIAのTAP(Technology in Architectural Practice)委員会が主催するBIMアワードは、今回で早くも10年目を迎えた。

 初期の応募作品や受賞作品は、3Dの曲面を生かした外観のデザインや、部材同士の干渉チェックといった建設プロジェクトの川上での取り組みがほとんどだったが、ここ数年は施工や維持管理など、川下でのBIM活用を含んだ事例が増えてきた。

AIA TAP委員会のウェブサイトで公開されたBIMアワードの今年の受賞作品(資料:AIA TAP委員会)
AIA TAP委員会のウェブサイトで公開されたBIMアワードの今年の受賞作品(資料:AIA TAP委員会)

6月26日、AIA2014で行われたTAP委員会やBIMアワード受賞者によるセミナー(写真:家入龍太)
6月26日、AIA2014で行われたTAP委員会やBIMアワード受賞者によるセミナー(写真:家入龍太)

2014年のBIMアワードの審査員(資料:AIA TAP委員会)
2014年のBIMアワードの審査員(資料:AIA TAP委員会)