大量の図面を数百グラムのiPadで持ち運ぶ

 iPadには現場で使う図面が入っている。動画に登場するスカンスカの測量技師、セッポ・ツオミ(Seppo Tuomi)氏は「現場が大規模になっても、かさばる図面の束を持ち歩かなくてもよいので助かる」と語っている。

 また、現場監督のトミ・ラパライネン(Tommi Lappalainen)氏は、生コン打設の時、iPadに入れた図面上で打設エリアをトレースして床面積をその場で計算している。建物の上の階を施工している時には、iPadに入れたBIMモデルによって地中に埋めた下水管や排水溝などの位置などを参照しているのだ。

 この現場では、すべての施工管理者と基礎、内装、構造などの現場監督がiPadを使っているという。

傷のあるサッシの写真を撮影し、メールで送信(資料:YouTubeより)
傷のあるサッシの写真を撮影し、メールで送信(資料:YouTubeより)

 現場事務所ではデスクトップパソコンを使って、BIMモデルを使って干渉部分のチェックやクレーンの可動範囲の確認などを行ったり、作業手順、搬入計画などの打ち合わせや説明を行ったりすることで会議時間の短縮を図っている。

 現場の最前線で一つのBIMモデルから作られた様々な図面を参照したり、現場の状況をフィードバックしたりするための道具として、タブレットが使われている――。そんな様子が、この動画からは伝わってくる。

スカンスカがYouTubeで公開した動画(資料:YouTubeより)