BIMを使った仮想コンペ「Build Live Japan 2013」(以下、BLJ2013)が今年も9月30日から10月4日まで行われた。社会人の参加は1チームだけで、残りは学生の4チームとやや盛り上がりに欠けるものとなった。ただ、新しい方向性も見えてきた。各チームに共通した参加の動機は「教育」だった。
2013年9月30日から10月4日の間、インターネット上でBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を活用した恒例の仮想コンペ「Build Live Japan 2013」(以下、BLJ2013。主催IAI日本)が開催された。
今年の課題は神奈川県川崎市宮前区の実在マンションを、現在の住戸数(114戸)を180戸以上に上積みして建て替えるものだった。制限時間は従来の48時間(学生は96時間)から、今回は社会人、学生とも100時間へと延長された。
参加チームは計5チーム。社会人チームはスカンクワークス(前田建設工業)のみで、学生チームは東北工業大学許雷研究室、東京都市大学デザインマネジメント&インテリアプランニング研究室、そして、Guppy、Rabbits(いずれも芝浦工業大学)の4チームだった。
今年で6回目を迎えた「Build Live」は、やや寂しい参加状況となり、例年のお祭り感が薄れてしまったようだ。
2009年2月に行われた第1回から、毎回、コンペ期間中に参加チームを回って取材してきた身としては、なぜ、参加チーム数が減ってしまったのかが気に掛かる。そしてBIM仮想コンペの役割は何なのかも気になった。
BLJ2013も終盤の10月3日と4日、筆者は参加5チームのうち首都圏の4チームを取材して回った。その結果、参加各チームに共通している仮想コンペに対するニーズが明らかになってきた。それは「教育」だ。