米国のターナー・コンストラクション社は専門工事会社の詳細設計ワークフローを見直し、設計サイクルを6割も短縮した。建物の最新BIMモデルをプロジェクト参加企業で共有し、部材の干渉問題などを徹底的に解決する短期集中の設計調整会議を実施したことがその決め手だった。

 米国の大手コンストラクション・マネジメント会社、ターナー・コンストラクション社では、構造や空調、配管、電気などの設備工事会社による設計サイクルを従来の11週間から4.5週間に、6割も短縮した。9月13日に東京でオートデスクが開催した「Autodesk University Japan 2013」で、同社に在籍していたタイラー・ゴス(Tyler Goss)氏が取り組みを発表した。

 2010年から4年間にわたりターナー社で建築プロジェクトの情報管理を担当していたゴス氏は、設計サイクルを短縮できた決め手として次の2つのポイントを挙げた。最新のBIMモデルを各社にネットワークで公開し、最新情報にいつでもどこでもアクセスできるようにしたこと、そして、各社の代表者が一堂に会し、設計上の問題点を徹底的に解決する3日間の設計調整会議を開いたことである。

9月13日に東京で開催された「Autodesk University Japan 2013」で講演するタイラー・ゴス氏(写真:家入龍太)
9月13日に東京で開催された「Autodesk University Japan 2013」で講演するタイラー・ゴス氏(写真:家入龍太)

会場は満席だった(写真:家入龍太)
会場は満席だった(写真:家入龍太)