ポイント4:関連技術の連携――測量から設計、施工、維持管理の技術を網羅

 報告書では測量から設計、施工、維持管理の各建設フェーズの業務を効率的に行う上で有効に活用できる技術が網羅的に紹介されている。測量分野では3DレーザースキャナーやMMS(モバイルマッピングシステム)、航空レーザー測量、写真測量、衛星画像処理を挙げ、測量範囲や精度による使い分けの考え方を示している。

 また、維持管理分野ではセンサーの重要性に着目し、土木分野で必要とされるセンサーの活用や、メーカーと連携したセンサーの開発、センサーを使いこなせる人材の育成などの必要性を指摘している。

 CIMは構造物の3Dモデルを共有し、様々な組織や専門技術者が連携して業務を進めていく性格がある。関連技術や異業種との連携を通じて、幅広い視点で建設フェーズ全体の生産性を高めていこうという視点が感じられた。

各種測量技術の使い分けの例(資料:JACIC)
各種測量技術の使い分けの例(資料:JACIC)