事例4:手軽にできるプロジェクションマッピング(DynaMapper)
建物の壁面や窓などをスクリーンにして、建物の凹凸に合わせて動画を上映する「プロジェクションマッピング」が最近人気を集めている。東京駅やさっぽろ雪まつり会場で行われたプロジェクションマッピングのイベントでは、人が集まりすぎて中止になったほどだ。
こんなに注目を集めているプロジェクションマッピングを、iPadとプロジェクターで手軽に行えるアプリが登場した。
Reo-Tek社の「DynaMapper」というアプリで、プロジェクターとiPad(iOS 4.2以上をインストールしたiPad2以降)をつなぎ、オフィスの壁や柱、住宅やビルの壁などを使って、手軽にプロジェクションマッピング作品を作り、上映できる。
プロジェクション・マッピングというと3Dグラフィックと実際の建物の位置を正確に合わせるなどの精密な作業が必要と思われがちだ。ところがDynaMapperの場合は2Dの映像を現場合わせしながら作品を作っていく。
まず、作品を投影する対象物に向けてプロジェクターをセットし、スイッチを入れる。そしてiPad上で建物の柱や壁の形に合わせて写真などを張り付けるための「枠」を現場合わせでトレースしていくのだ。枠の大きさや形を調整する時は、長方形のほか、「ベジェメッシュ」というツールを使って立体的な曲面に合わせることもできる。
そしてこの枠にiPadのフォトギャラリーなどの写真や画像を張り付けていく。映像に動きを加えるためには、「スプライトシート」というツールを使えばアニメーションも作れる。
こうして建物の各部分に様々な写真や画像を張り付けた後は、iPadの画面をリズミカルにタッピングすることで、プロジェクションマッピングを上映できるというわけだ。
出力が強力なプロジェクターを使えば、建物や土木構造物などの壁面を使った大規模な作品も作れそうだ。アプリの価格は450円(税込)とお手ごろだ。