竹中工務店がシンガポールで建設中の超高層ビル「マーケット・ストリート・タワー」(仮称)は、施主からBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用を義務付けられた。施主のほか、設計者やコンサルタント、サッシや空調・電気設備の専門工事会社など、数多くの工事関係者の合意形成を図り、素早い意思決定を行うため、BIMが持つ「設計の可視化力」をフルに発揮させている。


 超高層ビルが立ち並ぶシンガポールのビジネス街「ラッフルズ・プレイス」。竹中工務店は、ここで地上40階、地下3階建てのオフィスビル「マーケット・ストリート・タワー(Market Street Tower。仮称)」を施工中だ。

 施主は、地元のデベロッパーであるキャピタランド社(CapitaLand)と三菱地所が設立した特定目的会社(SPC)、Market Street Office Trustee Pte Ltd。設計・監理は伊東豊雄建築設計事務所とRSP Architects、実施設計は竹中工務店が担当した。

マーケット・ストリート・タワーの完成予想図(左)とシンガポールのビジネス街で施工中の現場(右)(左資料:竹中工務店、右写真:家入龍太)