「自分でつくる」デジタルクリエーターの拠点、「co-lab渋谷アトリエ」が今年1月、東京・渋谷にオープンした。6月には工房に様々なデジタル工作機械が設置され、本格的にスタート。ものづくりの場となる工房と、知的生産の場となるオフィス棟からなるこの施設には、若手の建築家や工業デザイナー、アーティストなどが集まり、ものづくりを通じて自由自在のコラボレーションを行っている。
東京・渋谷に、コンピューターを駆使して作品の制作活動に取り組むデジタルクリエーターたちの拠点が相次いで誕生した。今年3月にはデジタルものづくりカフェ「FabCafe(ファブカフェ)」がオープン。店内に備え付けられたレーザーカッターを使って建築模型やアクセサリーなどの製作を楽しむ来店客でにぎわう様子は、テレビや雑誌などでもたびたび取り上げられている。
そして、もう一つのデジタルクリエーター拠点が渋谷で本格的に動き出した。「co-lab 渋谷アトリエ」だ。3階建てのオフィス棟と、デジタル工作機械を備えた工房、そして倉庫棟からなり、規模は約1000m2。オフィス棟には入居メンバーの事務所や共用の作業スペース、会議室のほか、プリンターやスキャナーなどとしても使える複合機、インターネットに接続された有線・無線LAN、光電話・ファクスなどが用意されている。
「自分でつくる」デジタルクリエーター60組が集結
「co-lab 渋谷アトリエ」のオフィスには約60組が入居し、合計90~120人が作業しているという(6月29日時点)。入居者の職種は建築家や工業デザイナー、アーティストなど様々だ。社会起業家や研究者などもいる。年齢層は35~40歳が中心だ。
彼らはそれぞれ独立し、プロジェクトごとに自由自在にチームを組んで仕事をしている。自分の仕事をこの場に持ち込んで働く一方、時にはほかの入居者が持つ専門性やノウハウの力も借りながら、創造性の高い仕事をこなしていくのだ。