iPadで写真やメモと図面をひも付け、社外にも1500円で販売予定

 工事現場での施工管理業務は、まだ紙の資料が幅を利かせている。工事記録写真を撮るときには、デジタルカメラに加えて、図面、帳票などかなりの重装備となる。

 大成建設は、こうした現場最前線の業務を省力化するため、iPadやiPhoneで使える「Field Pad」というアプリを開発した。iPadなどの画面に図面を表示し、工事写真やメモなどを図面上の位置とひも付けして記録できるシステムだ。

「Field Pad」の画面(写真:大成建設)
「Field Pad」の画面(写真:大成建設)

 追加機能の記録書類作成サービスを併用すると、工事記録写真台帳や定型の報告書を自動作成し、印刷することもできる

 従来は現場で写真を撮影した後、現場事務所に帰ってパソコンで写真を見ながら撮影場所を判断し、工事写真管理ソフトなどで整理することが一般的だった。この作業が、現場での写真撮影段階で完了するので、かなりの省力化になりそうだ。

 この「Field Pad」は大成建設がフェンリル(本社・大阪市北区)に委託してアプリケーションを開発した。年内にもiPadなどのソフトをダウンロード販売するサイト「App Store」で1500円で販売を開始する予定だ。大成建設や取引のある専門工事会社のほか、一般の人も購入できるという。