今回の建設IT注目情報 ~オートデスク「AutoCAD WS」~

 9月30日、オートデスクは「AutoCAD」の図面をタブレット型コンピューター「iPad」や高機能携帯電話「iPhone」上で見たり、修正したりできるソフト「AutoCAD WS」を無償公開しました。

 AutoCADの図面ファイルである「DWG」形式のデータを同社のサーバーにアップロードすると、インターネットや通信回線を介してその図面をiPadやiPhoneで利用できるというものです。

 AutoCAD WSは、公開後わずか1カ月半ほどで
 
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
55万本がダウンロード
 
され、同社のサーバーには40万ものDWGファイルがアップロードされたのです。

 開発チームはインターネット上のコミュニケーションサービス「ツイッター」でユーザーと直接、やりとりしながら機能を追加するとともに、ブログで開発状況を随時、報告しています。AutoCAD WSのツイッターのフォロワー(読者)には、日本人のアカウントもちらほら見られます。

iPadでAutoCADの図面ファイルを見たり修正したりできるAutoCAD WS(写真:家入龍太)

AutoCAD WSの開発チームが運営するツイッターサイト(左)とブログ(右)(写真:家入龍太)

 開発チームによると、ソフトの公開後、1カ月ほどで6000通ものメールが届き、ソフトを5000カ所にわたって見直したとのこと。要望の多い改善項目ベストスリーは、(1)メールに添付したDWGファイルを開けるようにしてほしい、(2)オフラインでも使えるようにしてほしい、そして(3)アンドロイド版を出してほしい、というものでした。

 このうち、(1)と(2)については既に改良作業に着手しているそうです。ユーザーの声に耳を傾けながら、要望にこたえていく開発チームの姿勢はフレンドリーですね。では、いったい、どんな人々なのでしょうか。