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15階建てを6日で完成!中国・遠大集団の超高速施工

2010/11/19

今回の建設IT注目情報 ~遠大集団「アークホテルの建設プロジェクト」~

 ひと昔前に比べると、工事現場でビルが立ち上がっていくスピードはぐっと速くなりました。

 それでも、一つのビルを完成させるための現場作業は、少なくとも数カ月かかるのが普通です。

 中国の遠大集団(Broad Group)はこのほど、中国湖南省の長沙市で15階建ての「アークホテル」を建設しました。

 その現場の施工スピードは従来の常識を打ち破るものでした。現場での鉄骨建て込みを始めてから、
 
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
わずか6日間で完成
 
させてしまったのです。

 その建設過程をまとめたビデオを、動画投稿サイトの「YouTube」で公開しています。それを見ると作業開始から約46時間後には、建物全体の鉄骨の建て込みが終わり、さらに約90時間で内外装部分を仕上げたことが分かります。

 何台ものクレーンで昼夜を問わず施工する様子は、まるでBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の施工シミュレーションのようです。


動画投稿サイト「YouTube」で公開している建設過程のビデオ(動画:遠大集団)

 施工スピードが驚異的に速いだけでなく、この建物には断熱性の高い非金属のサッシや空気浄化システムを採用するなど、省エネルギーや環境に配慮した設計になっています。

 このビデオを見た私は、10月末に閉幕した上海万博の会場に建っていたあるパビリオンのことを思い出しました。

イエイリはここに注目した! ~24時間の施工で完成した6階建てパビリオン~

 そのパビリオンは、日本館や中国館など各国のパビリオンが立ち並ぶエリアから川をはさんだ対岸にありました。遠大集団のパビリオンです。

 6階建てで普通のビルのような地味な外観なので、つい見過ごしてしまいがちです。しかし、驚くべきはその施工スピード。ナ、ナ、ナ、ナント、
 
わずか24時間で完成
 
したのです。

わずか24時間の現場施工で完成した上海万博の遠大集団パビリオン(写真:家入龍太)


動画投稿サイト「YouTube」で公開している建設過程のビデオ(動画:遠大集団)

 これらの建物のように、プレハブ化した部材を現場で組み立てていくだけで建てられるようにすると、現場での作業が簡単になり、高所での作業時間も短くなります。そのため現場の安全性も高くなるでしょう。

 そのためには、設計時に徹底した干渉チェックや施工シミュレーションを行っておき、ビル全体の部材を「組み立てキット」のように準備しておくことが必要です。

 日本の建設業界では、BIMの活用が普及しつつあります。デザインの追求はもちろん、生産プロセスを徹底して合理化するといった活用法が重要になってくるでしょう。

家入龍太(いえいり・りょうた)
1985年、京都大学大学院を修了し日本鋼管(現・JFE)入社。1989年、日経BP社に入社。日経コンストラクション副編集長やケンプラッツ初代編集長などを務め、2006年、ケンプラッツ上にブログサイト「イエイリ建設ITラボ」を開設。2010年、フリーランスの建設ITジャーナリストに。IT活用による建設産業の成長戦略を追求している。
家入龍太の公式ブログは、http://www.ieiri-labo.jp/。ツイッターは、http://twitter.com/ieiri_lab

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