今回の建設IT注目情報 ~ハイパーツールズ「USBフレキシブルスコープ HTF2808」~

 国内の建設投資が年々縮小する一方、補修工事のニーズは増えつつあります。既存の構造物の機能を保ちながら手を加えるには、新設工事とは違った難しさがあり、工事用の機器にも工夫が必要です。

 北海道のゼネコン、砂子組は現在、江別市内で道路橋の耐震補強工事を行っていますが、その現場で活躍しているのは
 
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
内視鏡カメラ
 
なのです。

 落橋防止装置を取り付ける際、既存の橋脚や橋台に深さ50cm程度の穴を開け、鉄筋やアンカーを取り付ける必要があります。その際、内部の鉄筋を切断しないようにしなければなりません。

 そこで砂子組はハイパーツールズの「USBフレキシブルスコープ HTF2808」に注目。工事現場用パソコンに取り付けて、ドリルで開けた穴の内部を一つひとつチェックし、鉄筋を傷付けていないかどうかを確認しているのです。

ハイパーツールズのフレキシブルスコープ(写真:ハイパーツールズ)

橋の耐震補強工事でフレキシブルスコープを活用する砂子組の技術者(写真:家入龍太)

 カメラの画質は30万画素(640×480ピクセル)。手元のグリップ部分にスイッチが付いていて、スコープ先端のLEDランプの明るさを調節したり、写真撮影のシャッターを切ったりすることができます。また、パソコン本体からの操作で、動画も撮影できます。

 立派なケースのほか、写真や動画を撮影するソフトも付属しています。今回、使用したパソコンはWindows 7(32ビット版)で動作するものでした。

 いったい、どれくらいの画質で穴壁の様子が分かるのでしょうか。砂子組から提供してもらったのが下の写真です。

ドリルで開けた穴の内部。左が写真、右が動画。内部の鉄筋を傷つけていないことがはっきりと確認できる(写真、動画:砂子組)

 さて、内視鏡カメラでこれだけの機能を備えた製品となると、いったい、どれくらいの値段なのかが気になります。そこで後でハイパーツールズのウェブサイトで確認してみました。