今回の建設IT注目情報 ~IAI日本「Build Live Tokyo 2010」~

 BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の手法を使って、48時間という短時間で課題の建物を設計するインターネット上の仮想コンペ「Build Live Tokyo 2010」(主催:IAI日本)が、10月13日の午後6時間から15日まで開催されました。

 

 昨年2月、9月に続き、3回目となった今回は、建築設計事務所や建設会社を対象とした「実務クラス」に、
 
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、 過去最高の
 
8チームが出場
 
し、熱戦を繰り広げたのです。

 過去の開催から、ハイレベルな戦いが予想されていましたが、初出場のチームも「SAFARI TOUR」(大林組)や「A+(エープラス) 」(安藤建設)などが健闘していました。

 実務クラスに出場したチームのうち、首都圏で作業している7チームを2日間で突撃取材してきました。その結果、数値演算で形状を決めていく「アルゴリズミックデザイン」や3Dレーザースキャナーなどの新兵器も登場し、BIMの使い方が進化していることを実感しました。その様子を写真でお伝えしましょう。

チーム「A+」(安藤建設)。本社、支店、研究所、工場を含めて約40人で初出場。20代の若手社員を中心にのびのびと頑張っていた(写真:家入龍太)

チーム「FKB48」(フジタ)。新入社員3人を含む若手が中心のチーム。技術研究所のメンバーと テレビ会議システムで連絡しながら作業していた(写真:家入龍太)
チーム「T-X(CROSS) 」(大成建設)。BIM用ソフトやプロジェクターを使って実際の設計プロセスに従って幹部を交えて設計内容を確認する「ADR(Architecture Design Review)」を行っていた(写真:家入龍太)

チーム「スカンクワークス」(前田建設工業)。約30人が会議室に集まり、3Dプロジェクターを使って設計確認をしていた(写真:家入龍太)

チーム「F8W16」(フォーラムエイト)。BIMのモデルデータをバーチャルリアリティーソフトやドライブシミュレーター、解析ソフト、3Dプリンター、3Dレーザースキャナーの点群データと連係した多彩なシミュレーションを行っていた(写真:家入龍太)

チーム「SAFARI TOUR」(大林組)。現場実習を終えた直後の新入社員も、BIMソフトの特訓を施して戦力に。数値演算で形状を決める「アルゴリズミックデザイン」という手法を活用していた(写真:家入龍太)

チーム「PLAN-B」(ビム・アーキテクツ)。前回、紙と鉛筆で行っていた初期段階の検討をiPadで行うようにしたため、作業場にはあまり紙が散らかっていなかった(写真:家入龍太)

 残念ながら、チーム「Gracias」(安久建築事務所、福井コンピュータ)はスケジュールの都合で取材できませんでした。

 取材者にとっては、BIMのコンペは見ているしかなさそうですが、意外にもド素人の私でも、一部の作業に加わることができたのです。