今回の建設IT注目情報 ~米国オートデスク社「AutoCAD WS」~

 細かい線や数字が書き込まれた図面を扱うCADソフトは、大きなモニターが付いたパソコンで使うのが常識でした。

 ところが、この秋、米国オートデスク社が公開するフリーソフト「AutoCAD WS」によって、CADの常識が大きく変わるかもしれません。

ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、 携帯情報端末の

 
iPadやiPhoneで使う

 

ためのCADソフトなのです。

iPhone(左)やiPad(右)で使えるAutoCAD WS(写真:米国オートデスク社)

 「AutoCAD WS」では、「DWG」形式などAutoCADの図面ファイルをそのまま読み込み、基本的な図形の作図や文字の入力などの編集ができます。

 また、図形の選択、移動、回転、表示サイズ変更といった操作は、iPadなどの画面を指先でタップ(たたく)して行います。

 図面はネットワーク上のワークスペースで管理します。図面上の変更はすべて記録され、ほかのメンバーとリアルタイムに最新版の図面を共有できます。

 米国オートデスク社では、AutoCADをウェブブラウザーだけで操作できるようにすることを目指して「プロジェクト・バタフライ」という技術開発を進めています。AutoCAD WSは、同プロジェクトの一環として開発されました。

 プロジェクト・バタフライなどの技術開発の内容や、試用版ソフトは「Autodesk Labs」というウェブサイトで公開されています。

「プロジェクト・バタフライ」など米国オートデスク社の技術開発を紹介するウェブサイト「Autodesk Labs」(左)と、ウェブブラウザー上で動作するAutoCAD(右)(資料:米国オートデスク社)

「プロジェクト・バタフライ」などを担当する米国オートデスク社のアマー・ハンスパル上級副社長(写真:家入龍太)

 さらに、米国オートデスク社では今秋、あっと驚く新製品を発売します。