初出:「日経コンストラクション」2008年4月11日号
* 記事は原則執筆時の情報に基づいています。初出から2年が経過していますが、現在でも電子納品の基礎知識についての情報ニーズが高いことから、ケンプラッツで再掲載します(全12回・隔週木曜掲載予定)


 設計業務の場合、「土木設計業務等の電子納品要領」に基づいて業務管理ファイルを作成し、報告書ファイルを「REPORT」と名付けたフォルダーに収める。図面や写真は工事と同じように、それぞれの要領に従って「DRAWING」フォルダーと「PHOTO」フォルダーに収容する。

 測量業務の場合は、業務管理ファイルを「土木設計業務等の電子納品要領」に沿って作成し、「測量成果電子納品要領」で規定されている「SURVEY」フォルダーに測量データを収容する。

 地質・土質調査の場合は、「土木設計業務等の電子納品要領」で規定している成果品に加え、「地質・土質調査成果品電子納品要領」で規定している「BORING」フォルダーに地質データを入れる必要がある。

 設計業務などでは、工事を発注する際に複数の工事に分割することがあるので、それぞれの工事ごとに図面をフォルダーに分けて納品することを求められる場合がある。この際は、図面を収容するDRAWINGフォルダーの下に、それぞれの工事ごとのサブフォルダーを作成する。納品時に必要なサブフォルダーは、関係者の間で協議して決める。

 サブフォルダーの数や名称についての厳密な規定はない。ただし、サブフォルダーの名称は数字かアルファベットの大文字で8文字以内に収めなくてはならない。例えば、道路の設計業務の成果品データを二つの工事に分けて利用する場合、「ROAD01」と「ROAD02」といったサブフォルダーを作成し、それぞれの発注図面を収容する。

(資料:国土交通省)
(資料:国土交通省)

 図面管理ファイルはDRAWINGフォルダーに一つだけだが、図面管理項目に必ずサブフォルダー名と内容を記入する。また、図面ファイルを異なるサブフォルダーに収容する場合でも、重複するファイル名を使ってはいけないので注意が必要だ。