イエイリはここに注目した！ ～GPSで鳴き声と観測場所をデータベース化～
iPhoneには衛星利用測位システム(GPS)が搭載されており、鳴き声の録音データに観測された場所の位置情報をひも付けすることができます。
ソフトのユーザーが、鳴き声と位置情報を専用サイトに
アップロード
することにより、“草の根環境モニタリング活動”を、広域的なデータベース構築に結びつける計画も進んでいるのです。
鹿島は生物多様性に配慮した建設事業を行うため、環境モニタリングや評価技術を開発してきました。2001年に音声による生物特定ソフトを開発していましたが、機材が大がかりというのが難点でした。それをiPhoneという高機能携帯に載せることにより使いやすくしました。
「ききみみずきん」は2010年9月末に、iPhone用アプリを販売しているApp Storeで発売する予定。価格は未定とのことです。
コンパクトで高機能、通信機能も充実したiPhoneは、現場での音による情報検索まで可能にしてしまいました。建設現場でも、トンネル掘削時の山鳴りや建設機械などの異常音、構造物をたたいて調べる試験などに応用できそうですね。
家入龍太（いえいり・りょうた）
1985年、京都大学大学院を修了し日本鋼管（現・JFE）入社。1989年、日経BP社に入社。日経コンストラクション副編集長やケンプラッツ初代編集長などを務め、2006年、ケンプラッツ上にブログサイト「イエイリ建設ITラボ」を開設。2010年、フリーランスの建設ITジャーナリストに。IT活用による建設産業の成長戦略を追求している。家入龍太の公式ブログは、http://www.ieiri-labo.jp/。ツイッターは、http://twitter.com/ieiri_lab
