今回の建設IT注目情報 ~鹿島など4社「ききみみずきん」~
緑に囲まれたハイキングコースを歩いていると、聞き慣れない野鳥の鳴き声を耳にして、「どんな鳥がいるんだろう」と思うことがあります。
姿が見えれば、写真に撮って図鑑で調べることができますが、鳴き声だけだと一般の人には調べる手軽な方法がありませんでした。
そこで鹿島、インターリスク総研、旭化成、JTBコミュニケーションズが開発したのは「ききみみずきん」というソフトです。
野鳥などの野生生物の鳴き声を録音し、鳴き声識別エンジンと照合して候補となる生物をリストアップ。ユーザーに生物のイラストや名前などを提供するものです。さぞかし、大がかりな機材が必要なのかと思いきや、
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
高機能携帯のiPhone
で動くのです。
気になる鳴き声が聞こえたら、その方向にiPhoneの内蔵マイクを向け、録音ボタンを押します。すると録音ボタンを押す5秒前からの鳴き声が記録され、その鳴き声から候補となる野鳥が4種類ほどリストアップされるのです。
ソフトを立ち上げると、iPhoneのマイクが常に音を取り込んだ状態になり、録音ボタンを押すと5秒前からの音声データがファイルとして保存される仕組みです。
また、“サンプル鳴き声”も再生できますので、自分が聞いた鳴き声と聞き比べることにより、ユーザーの判断で野鳥の種類を特定できます。
そして「マイバードリストページ」に生物の名前と録音した鳴き声を保存し、データを蓄積していくことができます。こうした野生生物ウオッチングができると、楽しいですね。
このソフトが面白いのは、個人としての楽しみだけではありません。その結果を集めて、生物多様性の保全にも有効活用できるのです。