今回の建設IT注目情報 ~三洋電機「カメラ省エネシステム」~

 早朝や深夜、休日など、人がまばらなオフィスでも、フロア全体にわたって照明がついていたり、空調が動作していたりする場面をよく見かけます。

 こまめに必要なところだけ照明をつけたり消したりして省エネに努めている人もたまには見かけます。しかし、オフィスに入ってくるやいなや、すべての照明スイッチをオンするような人が一人でもいると、“草の根”的な省エネの努力は水の泡となってしまいますね。

 こうした問題を、解決してくれる省エネ空調システムが登場しました。

ナ、ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
在室人数と場所
 
に応じて、空調や照明、外気の導入などを自動的に制御してくれるものなのです。

 三洋電機のオフィス用統合監視・制御するシステム「STAIMS(スタイムス)システム」のオプションソフト「カメラ省エネシステム」というものです。

 ネットワークカメラでオフィス内の各部分の状況を撮影し、その画像を解析してオフィスの人数を検知し、在室人数と人のいる場所に応じて空調機の最適な運転を行います。また、オフィスに取り込む外気導入量や照明の制御も行い、オフィス全体の省エネを実現します。

 つまり、オフィスの中で人がいるところだけに、“オンデマンド・デリバリー”で快適な空気や照明をお届けするというイメージですね。

 「RS232C」という通信端子を装備した製品であれば、10年前くらいの同社の空調機や、パナソニック製の照明機器でも使えるそうです。

カメラ省エネシステムの概念図(資料:三洋電機)

 画像の解析には、同社がデジタルカメラや車載用カメラでつちかった独自の画像解析技術を使っています。監視カメラの技術を、空調に生かせるというのは、総合電機メーカーならではの強みですね。この強みは、今後も様々なニーズに応じて生かされそうです。