今回の建設IT注目情報 ~理経の3Dプリンター「3D300 Pro」~

 3次元CADで設計した建物や構造物のデータから、立体的な模型を自動的に作る「3Dプリンター」の価格がだんだん下がってきています。

 このほど、東京・新宿区に本社を置く理経は、イスラエルのソリド社(Solido Ltd.)が開発したデスクトップ3Dプリンター「3D300 Pro」の販売を開始しました。

 その価格たるや、

ナ、ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、

147万円(税別)から

という低価格なのです。このコーナーでも、以前、よく似た3Dプリンターを紹介しました。2つの製品の違いは確認できませんでしたが、前回紹介した製品が約270万円で売られていたことに比べると安くなりましたね。

 この3Dプリンターの特徴は、模型の断面に沿って切り抜いたポリ塩化ビニール(PVC)ベースのプラスチックシートを重ね合わせるように造形することです。

 造形直後はPVCの直方体の状態ですが、模型の外形に沿って「切れ目」が入っており、余分なところをはがしていくと模型が現れる仕組みです。

 3Dプリンターは、大きな冷蔵庫くらいの大きさのものが多いですが、このマシンの場合、本体の外形寸法は幅465mm×奥行き770mm×高さ420mmとコンパクトで、総重量は45kg。机の上にもなんとか置けそうです。造形できる模型の大きさは最大で縦160mm×横210mm×高さ135mmとなっています。

3Dプリンター「3D300 Pro」の外観(左)と模型の作例(右)(写真:理経)

 3Dプリンターで建築模型を作るときには、建物内部が中空になるように造形したいですよね。この3Dプリンターだと、中空部分の余材が取り出せないようにも思いますが、どうすればいいのでしょうか。