今回の建設IT注目情報 ~BCS「工程計画データ交換ガイドライン」~
工事現場で使われる工程表には、様々なものがあります。
よく見かけるものに縦軸が工種、横軸が時間を表すようにした「バーチャート」があります。このほか、作業ごとの進ちょく率を棒グラフで表した「ガントチャート」や、作業工程の順序をわかりやすく表現した「ネットワーク式工程表」もあります。
さらに、これらの工程表の上に工事全体の進ちょく率を表した「Sカーブ」や図表、写真などを重ねてレイアウトしたものなど、会社ごと、現場ごとに様々なタイプがあります。
工程表を作る方法も表計算ソフトやCAD、専用ソフトなどまちまちなため、他社やJV(共同企業体)の工程表を自社用に作り直すときは手作業に頼らなくてはなりませんでした。
この状況を改善しようと、建築業協会(BCS)のIT推進部会では、
ナ、ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
工程表の「BIM化」
に取り組んでいるのです。
工程表に必要な情報は大きく分けて「書類的な要素」、「工程にかかわる要素」、「工種にかかわる要素」、「時系列にかかわる要素」があります。
いろいろな現場で使われている工程表を集めて、まずは共通して使われている要素をピックアップ。これらの要素をBIMの「属性情報」として表現し、工程表作成ソフト間でデータ交換できるようにしようというものです。
IT推進部会では、2009年11月、検討成果を「BCS工程計画データ交換ガイドライン(第1版)」にまとめました。
工程表間でデータ交換できるようにするだけ、というとちょっと地味に感じる人もいるでしょう。しかし、この取り組みは現場の施工管理システムを大きく変える可能性を秘めているのです。