最近、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)対応の3次元CADとして、認知されてきたエーアンドエーの「Vectorworks」ですが、米国で開発されているソフトのため、日本国内で流通している建材や設備の部品があまり用意されていないという課題がありました。

ところが、大ニュースが飛び込んできました。

ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、2010年2月末から、

 

福井コンピュータのCAD部品

 

をVectorworksで使えるようになるというのです。

国産CADベンダーの老舗、福井コンピュータでは、国内で実際に販売されている建材や設備の3次元CAD部品をデータベース化し、「バーチャルハウス ドットネット」というウェブサイトで公開しています。

これらの部品は「ARCHITREND Z」など同社製品のユーザー以外でもダウンロードできることができますが、やや操作が面倒になっています。

そこで、エーアンドエーと福井コンピュータは12月1日に契約を結び、エーアンドエーのユーザー専用サイト「A&A Informationポータルサイト」からバーチャルハウス ドットネットに直接アクセスし、日本の建材メーカー82社、10万点にも上る建材のCAD部品などのデータを利用できるようにしました。福井コンピュータでは3次元CAD部品のデータ変換と、エーアンドエーのポータルサイトとの連携部分を開発します。

エーアンドエーのホームページ(左)と開発中のポータルサイト(資料:エーアンドエー)

82社、約10万点の建材データを常時、更新している福井コンピュータの3次元CAD部品サイト「バーチャルハウス ドットネット」(資料:福井コンピュータ)

福井コンピュータは11月18日に本格的なBIM対応CAD「GLOOBE」を発売したばかりです。本来なら競合同士のはずですが、水面下では今回の連携に向けて動きがあったようです。イエイリ建設ITラボのカメラは、その決定的瞬間をとらえていました。