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23℃で“凍る”壁!潜熱活用のユニークな省エネ

2009/11/02

省エネ
蓄熱
相変化
融解
潜熱
凝固
断熱材
バイオPCM

10月28日から30日まで、日経BP社は横浜市で「グリーン社会」をテーマにした展示会「Green Device 2009」を開催しました。

展示会場の各ブースには太陽光発電パネルやLED照明機器など、ハイテクを応用した最新の省エネ、創エネ、蓄エネ機器がところ狭しと並んでいました。

そのなかで、「ほー、こんな省エネ方法もあったのか」と思わせるユニークな製品を発見したのです。

ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、


23℃で“凍る”


「バイオPCM」という植物由来の物質を使ったシート状の建材なのでした。

これは、米国ノースカロライナ州アスベロに本社を置くフェーズ・チェンジ・エナジー・ソリューション社(Phase Change Energy Solutions)が開発したものです。

シートには数センチ角の袋が整然と並んでおり、その中にはバイオPCMが入っています。この物質の融点は、23℃に調整してあります。朝の涼しいときには固体だった物質は、昼間に外気温が上昇し、23℃になると融解し始めます。

その間、固体から液体に相変化するための「潜熱」を吸収しますので、袋に入れた物質の温度はしばらく23℃のまま変わりません。

逆に液体になった物質の温度が夜、気温とともに下がり始めると23℃で凝固を始めます。この間、凝固熱を放出するので物質の温度はしばらく変わりません。

人間が快適に感じる23℃に融点を設定し、壁の蓄熱容量を大きくしたところがミソですね。同社のブースで聞いたところ、融点は調整可能だそうです。

23℃で“凍る”物質、バイオPCM付きのシート(写真:日経BP社)

プレハブ工場での壁の製作作業。壁の内部にシートを敷き詰めている(画像:YouTube)

バイオPCM付きシートの効果。横軸が時間、縦軸が温度(華氏)を表す。バイオPCMを使ったときは温度が23℃に相当する華氏73度付近で安定していることがわかる(写真:日経BP社)

 その施工方法などを記録した動画が、「YouTube」にアップロードされていたので見てみました。

読者のコメント (4 件)
イエイリ建設ITラボとしては久々のヒットニュースだと思う。35年も前からご存知の方はともかく、なぜ日本でこのような素材が開発されないのか不思議である。さらに、日本の得意技である改良能力を活かしてこれを洗練し、ご指摘の劣化などを克服して全国に普及を図れば、CO2削減になるだけでなく、全国の暖房用灯油の需要は激減し、それでこそ環境技術の日本と言えるのではなかろうか。
(horahoride 2009/11/04 13:50)
記事へのご質問、ありがとうございます。カタログには「特許製法により、低コストの植物由来(bio-based)物質を(石油由来の物質と)同様の相変化させることができる」と書いてありました。詳しい材料組成については手元の資料では不明です。来週開催のJapan Home Showでも展示するそうですので、ご参考までにお知らせします。
(イエイリ 2009/11/04 11:57)
中身は、大豆油・パームオイルが、主たるものです。

ノースカロライナ州政府日本事務所・柴田
(2009/11/04 11:51)
興味深い製品ですが、この相変化温度範囲ですと、現状はパラフィン系の物質が多く、これはバイオと称していますが、具体的な物質は何でしょうか?パラフィン系は火災の問題があり、さらに一般に相変化物質は、長年にわたると相変化性能が劣化するものが多く、問題だったと思います。
(35年前から相変化物質の開発を知る者 2009/11/04 09:04)
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