国土交通省中部地方整備局に昨年発足した「建設ICT導入研究会」は、官民合同で情報化施工の普及と技術開発を急ピッチで進めています。

同研究会では最近、月に1回くらいのペースで、情報化施工を導入した現場の見学会を開催していますが、毎回、100人程度の定員がいっぱいになり、締め切られるほどの盛況ぶりです。

しかし、9月8日に三重県津市で行われた「平成20年23号三行南地区道路建設工事」の見学会は事前に申し込みをしていなかった私も簡単に参加できたのです。その理由は、

ナ、ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、

 

インターネットで実況中継

 

されたからなのでした。

アジア航測の協力で、“動くライブカメラ”こと「LIVEVIEW」という特殊なカメラ装置を使い、実際の参加者とともに現場のあちこちを移動しながら、その映像をリアルタイムにインターネットで配信しました。

このカメラの面白いところは、カメラが現在ある場所から周囲と上下を自由な方向で見られることです。ネット上で中継されている画面上でマウスを動かすと、画面がそちらの方向を向いてくれるようになっています。しかし、LIVEVIEWの本体を見ようと下の方をのぞいてみると、グレーの四角が表示されて見えません。

ネット上で“仮想参加”した現場見学会の様子。リアルタイムで全周画像がコマ送り映画のように送られてきます(資料:国土交通省中部地方整備局)
当日は晴天だったことが筆者が仕事をしている東京のオフィスからもわかった(上)。LIVEVIEW自体も人気を集めたらしく、カメラの周囲にはときどき人だかりができていた(中)。机上からはこんな感じで現場見学会に“仮想参加”できた(下)(資料:上2点は当日の中継画像を日経BP社が加工、下の写真:日経BP社)
現場見学会用の立派な資料もダウンロードできた(資料:国土交通省中部地方整備局)

いったい、「LIVEVIEW」の正体はどんなものかと思いきや、以外にもこんな形をしていたのです。