古い建物や橋などの補修工事などで図面が残っていない場合、実物の形状や寸法を正確に計測できる3次元レーザースキャナーは強力な武器となります。

ところが、かなり大きな計測機器ですので、設置できる場所が限られたり、狭い場所では機器が搬入できなかったりして、「死角」ができてしまうこともよくあります。

そこで、このほど、小回りの利く3次元計測システムが開発されました。


ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、


小型のステレオカメラ


を形状の測定ツールとして使うものなのです。


このシステムは、凸版印刷が仏像などの立体形状を持つ文化財を対象に開発したもので、レーザースキャナーの代わりに2つのレンズ機構を持つステレオカメラを使います。人間の目が視差によって物の奥行きを認識するのと同じ原理で、物体の3次元形状を測定しようというシステムですね。

凸版印刷が開発したステレオカメラによる3次元計測システム(写真:凸版印刷のニュースリリースより)