3次元CADやBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を使った設計、施工プロセスは、仮想空間上で“建設”した建物や構造物を実際の現場にリアルに再現するものです。

3次元スキャナーは、現実の建物や構造物の表面形状を、3次元座標をもった無数の“点群”によって計測し、コンピューター上の仮想空間に取り込むという逆のプロセスを行うツールです。

ところが、やっかいなのは無数の点群が建物一つにつき数百万点という膨大な数があることです。雲のように「モヤッ」としていてつかみ所がないし、データ容量も大きいのでCADも固まったようになり、操作性の点で大きな課題がありました。

この問題を解決してくれそうな画期的なソフトが登場しました。


ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、


点群から3Dモデル


を自動的に作ってくれるものなのです。


このソフトは、6月5日にClearEdge3Dという会社が開発した「EdgeWise」というもので、その名の通り、点群データから「角」を自動的に認識して、膨大な数の点群の中にCADで扱いやすい面を張りながらモデル化するというものです。

無数の点群データから3次元モデルを自動作成する「EdgeWise」(画像:ClearEdge3D)
かなり規模の大きな建物での使用例(画像:ClearEdge3D)


同社のホームページを見ると、最終的には3次元モデル化された建物には、写真画像をテクスチャーとして張り付けて、リアルな仕上がりになっています。かなり大きな建物まで自動処理できる様子です。それでは、実際のどのような工程で点群をモデル化しているのか、ビデオで見てみましょう。