鉄筋コンクリートの建物を建設するとき、鉄筋が設計通りの位置に決まった数量、径のものがちゃんと配筋されているかどうかをチェックするのは重要な仕事です。

ただ、鉄筋は膨大な数があるだけに、どの場所で検査すべきかを決めて、現場で図面を広げてチェックしたり、デジタルカメラで施工状況を撮影したりするのは、大変、面倒な仕事です。

大林組がこのほど開発した「配筋検査支援システム」は、

ナ、ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、

 

PDAで図面を参照

 

しながら、検査すべき場所をチェックして回れるようになっているのです。

PDA(携帯情報端末)上に表示された図面には、検査すべき個所がアイコンで表示され、登録された断面リストや部位、工程別に検査項目をリストで確認できるので、現場ではPDAに表示された検査項目通りに検査していけば検査漏れもなく、スイスイと検査を行えるわけですね。

大林組が開発した「配筋検査支援システム」(写真:大林組のニュースリリースより)

さらに便利なのは、デジタルカメラがPDAと連携して、工事写真も配筋の全個所、全数検査記録と一括して管理できることです。

デジタルカメラに搭載された「メモ機能」に、位置情報や検査項目を登録することで、工事写真データをメモ情報で自動的に仕分けすることができるので、

 

検査記録と写真が一致

 

した品質管理表を自動的に作成できるとのことです。

そのため、検査の進捗状況や是正状況を素早く把握でき、検査漏れや工事写真の撮影漏れも防止できます。

鉄筋は一度、コンクリートで覆われてしまうと、配筋状況をチェックし直すことは難しいので、もれなく全数検査できるとなると、施工品質にも「トレーサビリティー」が適用できるようになりますね。