インフォメーション・モデリング(BIM)用の建築CADソフトに、ニューフェースが登場しました。
その名も「Allplan」という製品で、ドイツのネメチェック社が開発している建築用3次元CADです。
日本ではなじみがありませんが、海外では有力BIM用ソフトの一角としての地位を築いています。
これまで日本では、BIMの基本となる意匠設計用3次元CADには、オートデスクの「Revit
Architecture」、グラフィソフトの「ArchiCAD」、ベントレー・システムズの「Bentley Architecture」、
そしてエーアンドエーの「Vectorworks」があり、当コーナーでは“四天王”と呼んでいましたが、
5本目となるAllplanの登場で、
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
“BIM界のスーパー戦隊”
が完成したのです。
(スーパー戦隊は、大体、5人なので・・・。今回はチト、苦しかったですか)
Allplanというシリーズは、意匠設計から詳細設計、構造設計のほか、コスト管理や施設管理用の
ソフトまで、建築生産プロセス全体にわたるラインナップをそろえています。
このソフトの日本での販売元となるフォーラムエイトは、昨日(3/16)、東京、大阪、名古屋、
福岡の4会場をテレビ会議システムでつないで「Allplan体験セミナー」を開催しました。
日本に上陸したBIM用3次元CAD「Allplan」の画面(画像:フォーラムエイト)
東京会場の様子。名古屋、大阪、福岡の会場とテレビ会議システムで中継しながら同時進行しました
Allplanの操作方法解説は大阪会場の講師(画面右上)が担当。すぐそこで説明しているようでとてもわかりやすかったです
セミナーでは、受講者が実際にAllplanを立ち上げて、簡単な部屋の外壁部分や開口部の作成、
CGアニメーション制作などを行いました。
その操作方法は、大阪会場にいる講師が大阪のプロジェクター画面を各会場にも転送しながら、
テレビ会議システムで説明しましたが、まるですぐそこにいるような臨場感でとてもわかりやすか
ったので、驚きました。これは、今後、ニーズの増加が予想されるBIM教育にも使えそうです。
もし、
「そこの君、寝たらあかんで」
なんて指摘されたら、相当、「ビクッ」とすることでしょう。
フォーラムエイトでは、Allplanのラインナップのうち、意匠設計用の「Architecture」と構造設計用の
「Engineering」をそれぞれ98万円(税別)で販売します。
現在は英語版ですが、9月末には日本語版を発売する予定です。ソフトを使ったり、受講者の皆さん
の意見を聞いたりして思ったのは、建築確認申請などで違和感のない図面を作成するなど、細かい
点についてはまだ“荒削り”な部分も多そうです。
しかし、フォーラムエイトのもつバーチャルリアリティソフト「VR-Studio」や解析ソフト「Engineer’s
Studio」、2次元設計ソフト「UC-1」などとの連携を図ることで、今後はさらに強力なBIMソリュー
ションとしてパワーアップするポテンシャルをもった新製品と言えるでしょう。
英語版ですが、試しに使ってみたいという方は、ネメチェック社のホームページで30日間使える
体験版をダウンロードできますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。