個人情報保護やセキュリティ意識の高まりから、オフィスではICタグを内蔵した入館証が

使われることが珍しくなくなりました。


しかし、ある人が入館証でドアのロックを開けたときに、それに続いて入る人はノーチェックという

「共連れ」や、来訪者が一度、ビルに入ってしまうとどこにいるのかを把握するのが難しい

という問題も依然、残っています。


そこで、清水建設が開発した次世代型セキュリティシステムは、


ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、



ICタグの移動を追跡



することによって、どんな人がどこにいるのかをリアルタイムに把握できるというものなのです。


入館証にアクティブ型ICタグを内蔵しておき、3秒ごとに発信される電波をビル内の

いろいろな場所に設置したセンサーがキャッチ。


その情報を解析することにより、どの部屋に社員や来訪者など、それぞれの属性の人が

何人いるのかを画面上に表示することができるものです。



入館証発行・回収プログラムの画面(以下の画像:清水建設のニュースリリースより)


どの部屋にどんな人がいるのかがわかるセキュリティ監視画面


これは、同社が開発した「SSSS(Shimizu Security System for Strangers:シミズ来訪者セキュ

リティシステム) (仮)」というシステムで、最大、300人までの入館者の位置を確認することができます。


オープンな情報プラットホームを採用しているため、監視カメラや電気錠、ブザーなどのセキュリティ

機器との



ネットワーク拡張性



が高いのが特徴です。


例えば、社員以外は入れないアクセス禁止ゾーンに来訪者が共連れで入ったときに、

ブザーが鳴る装置なども作れてしまうわけです。


同社は将来、このシステムを設備制御システムとも連携させることも視野に入れており、

空調や照明などの省エネ運転や、会議室の稼働率分析などにも応用できるとのことです。



建築業界ではビルの設計、施工、維持管理に「BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)」、

運用時の設備機器の省エネ運転に「BEMS(ビルディング・エナジー・マネジメント・システム)」の

活用が注目されていますが、さらにセキュリティシステムもこれらと連動するようになりそうですね。