BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を導入したり、検討したりする企業が増え、
それに伴って3次元CADを扱えるオペレーターが足りなくなっているのです。
そこで、人材派遣の大手であるテンプスタッフ・テクノロジーは、昨日(12/8)から、建築士の
資格を持ち、3次元に興味を持つCADオペレーターを対象に
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
1カ月のBIM特訓を開始
したのです。
これは、同社がオートデスクと協業し、BIM設計に必要な人材を育成し、派遣するサービス「BIM Pro」を
開始したことに伴う、第1期生の特訓がスタートしたものです。
対象者はまず、テンプスタッフ・テクノロジーの正社員になったあと、オートデスクで同社の建築設計用
3次元CAD「Revit Architecture」の基礎、応用の研修を4日間受けます。
さらに秋葉原のテンプスタッフ・テクノロジーCADトレーニングセンターでBIMの概論や設計プロセス、
基本設計、実施設計などの実践術を10日間にわたってたたき込まれます。
最後に3次元モデリングの実践演習を終えると、晴れて3次元CADオペレーターとして
建築設計事務所やゼネコンなどに派遣されるというわけです。
新サービス「BIM Pro」の記者発表を行うテンプスタッフ・テクノロジー(左)とオートデスク(右)の担当者
BIM Proにおけるテンプスタッフ・テクノロジーとオートデスクの協業体制図(画像:オートデスクのニュースリリースより)
BIMによる設計業務は、単に製図だけではなく、建物の構造や仕様などをよく理解したうえで、
ある程度、オペレーター自身が判断して建物のモデリングを行っていかなくてはなりません。
そこで、対象者は
建築士の資格を持ち
CADの実務経験がある人から3次元CADによる設計
に興味を持っている人の中から選んでいます。
3次元CADによる設計というと、相当、難しそうですが、本当に1カ月の特訓でマスターできる
のかが気になります。その点をテンプスタッフテクノロジーでCAD・WEB・DTP事業部長を務め
る藤崎貴司取締役に聞いたところ、「基本的な操作ができるレベル」という控えめな回答でした。
しかし、今年2月から8月まで行われた「BIMブートキャンプ2008」での経験では、モデリングから
建築確認申請レベルの作図が一通りできるのに50~100時間あれば大丈夫ということが
わかっていますので、14日間の特訓と課題演習を行えば、かなりのレベルが期待できそうです。
テンプスタッフ・テクノロジーでは、2010年の3月までオペレーターの育成を毎月3人ずつ、
合計約50人の3DCADオペを育成する計画だそうです。