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日本は立つ派か?エスカレーターの乗り方にもお国柄があった

2008/11/21

エスカレーターに乗るとき、片方を歩いて上る人のために空けておく暗黙のルールが

ここ十数年の間にすっかり定着した感がありますね。


面白いことに東京では「右空け」、大阪では「左空け」と、空ける位置が違いますが、“国際標準”

的には大阪の方が合っていると言えるかもしれません。


では、あなたはエスカレーターに乗るとき、立つのか、歩くのか、どちらを選びますか。

実は、この選択には、お国柄が非常に強く反映されているのです。


中国の上海では、立つ人と歩く人がほぼ半分ずつなのに比べて、

スペインのバルセロナでは、ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、



88%の人が「立つ」



のだそうなのです。


このデータは、11月19日に東京・品川で開催された「第2回国際VRシンポジウム」で

英国グリニッジ大学のエド・ガリア教授が発表しました。


ガリア教授は、群衆の火災時の避難行動などを解析する「Exodus(エクソダス)」というソフトを開発

しています。


火災などで避難するとき、イメージしがちなのは群衆が「パニック」に陥って、出口に殺到するといっ

たシーンですが、実際には煙が迫ってきてもじっとしていたり、指示をまっていたりするそうです。


エスカレーターに乗るとき、立つのか歩くのか、それとも階段を使うのかというデータを定量的に

把握しておくことは、各国の施設を安全に設計するためには非常に重要なことなのです。



「Exodus」によるエスカレーターや階段による群衆の動きの解析


第2回国際VRシンポジウムで講演するガリア教授(左)と会場を埋めた参加者


各国のエレベーターや階段の使い方を調査するホームページ(http://fseg.gre.ac.uk/elevator/


11月20日に行われた「3D・VRシミュレーションコンテスト」のグランプリ賞を受賞した自動車事故対策機構の「CGシミュレーションを用いた模擬運転診断システム」(左)と、準グランプリ賞を受賞した大阪大学の「堺市 大小路LRT計画VRデータ」(右)


準グランプリ賞を受賞した大阪大学チーム


はたして、日本は立つ人、歩く人、どちらが多いのでしょうか。ガリア教授は

ホームページ(http://fseg.gre.ac.uk/elevator/)で、各国の行動パターンを調査しています。


全部で400人ほどが回答したそうですが、日本人はまだ30人ほどしか完全に回答した人が

いないので、



ぜひ、協力してほしい



と呼びかけました。


英語ですが、クリック式で20分くらいで答えられるので、日本の構造物の安全性向上の

ために、「協力してやろう」と思われる方、ぜひ、回答をお願いします。m(__)m


翌、11月20日は同じ会場でフォーラムエイト主催の「第7回 3D・VRシミュレーションコンテスト

が行われました。


同社のVR(バーチャルリアリティ)ソフト「UC-win/Road」を使って解析やシミュレーションを

行った12作品が日本のほか、米国やトルコ、中国、韓国からノミネートされ、会場を埋め尽くした

200人近い参加者と、3人の選考委員により投票が行われました。


見事、グランプリに輝いたのは自動車事故対策機構の「CGシミュレーションを用いた

模擬運転システム」というもので、街並みやコースを再現し、インターネットでゲームのように

コースを走ることで、運転者の「安全エコ運転度」や「思いやり運転度」などを採点し、

アドバイスが受けられるという面白いシステムです。


もはや、VRはまちづくりのシミュレーションだけでなく、その上を走るクルマから見た

安全性や歩行者の見え方、クルマ社会といったものも追体験できるほど、進化し

ていることが、今回の受賞からもわかりました。


まちづくりに関わる発注者やコンサルタントなどの技術者は、VRの活用について、

真剣に考えた方がいいかもしれないと思った次第です。


【訂正】
初出時に、「エスカレーター」と書くべきところを、「エレベーター」と誤って記していました。訂正します。
(2008年11月21日 12時10分)

家入 龍太ケンプラッツ

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