するまでもありません。
超一流の建築家でありながら、親しみやすい人柄は、多くの人々の
心をとらえて離しません。
昨日(11/13)、その安藤忠雄さんの面白トークを、
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント
都内2カ所で聞く
という千載一遇のチャンスに恵まれたのでありました!
1回目は、東京・目黒で開催された日経BP社主催の「建設フォーラム2008」の基調講演で、
「自然と建築の共生」というテーマでした。
無名のころから、まちや建物に森や自然を取り入れる数々の提案を役所に出しては門前払い
を食らったというエピソードでお役所仕事を痛烈に皮肉ったかと思えば、ある有名美術館の
プロジェクトで市とかつての建設省、運輸省の縦割り行政をうまく活用してスムーズに
仕事を進めることができたため「縦割り行政だけはなくなってほしくない」と持ち上げるなど、
随所で笑いをとっていました。
戦後、焼け野原となった日本の都市が、いまや見違えるような姿に変身したのは、
建設業の力です。
日本の建築、土木の技術力は世界第一級の実力があることを安藤氏は力強く語り、
会場を埋めた建設関係者は力づけられたようでした。サムエル・ウルマンの「青春」と
いう詩を引用した話に、建設業も理想を失ってはいけないと改めて思いました。
日経BP社主催「建設フォーラム2008」で基調講演を行う安藤忠雄氏
講演の前後にはサイン会で大サービス(左)。900人収容の基調講演会場は超満員だった(右)
3次元CADによる建物の環境解析のセミナー(左)やLEDの展示コーナー(右)なども設置された建設フォーラム2008の会場
NEC主催「C&Cユーザーフォーラム2008」でも“安忠節”が炸裂していた
1500席ある東京国際フォーラムのホールCで行われた安藤忠夫氏の特別講演(左)と展示会場の様子(右)
2回目の安藤忠雄さんの講演は、東京・丸の内で開催されたNEC主催の「C&Cユーザーフォーラム」
の最後を飾る特別講演「自然と共に生きる」でした。
前の会場からの移動に時間がかかり、10分間ほど遅刻して到着したので、冒頭の部分を
聞き逃してもったいないな、と思っていたら、そんな心配は杞憂でした。
というのも、
同じネタでやっていた
からなのです。
しかし、建設のプロが集まった「建設フォーラム」と、ITシステムのユーザーが集まった「C&C」
で、聴衆の関心や知識に応じて微妙に話し方を変え、きちんと笑いをとっていたのはさすがです。
もちろん、例の「縦割り行政ネタ」でも、2度目にもかかわらず大爆笑させられてしまいました。
また、安藤さんが呼びかける「海の森」プロジェクトにも、思わず一口、協力してしまいました。