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既存ビルでも躯体蓄熱空調が可能に!カギは意外な物質だった

2008/05/28

 
 
管理人のイエイリです。


夜間電力を利用して、空調コストを下げる方法の一つに、躯体蓄熱システムというものがあります。

建物のコンクリート躯体を深夜電力で冷やしておき、昼間にその冷熱を使って空調を行う仕組みです。


しかし、蓄熱するためには建物本来の躯体だけでは足らず、氷蓄熱槽などを別途設ける必要が

あり、そのスペースが必要でした。


このほど清水建設とジャパンエナジーが開発した新空調システム「PCM躯体蓄熱空調システム」は、
 
 
 
ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、
 
 
 
従来比2.5倍の蓄熱性能
 
 
 
を持っているのです。


蓄熱性能が高いため、外部蓄熱槽を設置する必要がないので、既存のビルのリニューアル時にも

使うことができるというメリットがあります。


「PCM躯体蓄熱空調システム」の仕組み。(左)夜間は二重床内に冷風を循環させることでPCMとスラブに蓄熱し、
(右)昼間は室内の空気を二重床内に循環させることでPCMやスラブから冷熱が放熱され冷房を行う(以下の画像、写真:清水建設のニュースリリースより)


20080528-Image2.jpg20080528-Image3.jpg
薄板状PCM蓄熱材(左)と二重床に設置されたPCM蓄熱材(右)

では、どこに熱をためているのかというと、二重床の中に設置された「PCM蓄熱体」というものです。

長さ 440mm×厚さ 15mm×高さ 70mmの蓄熱体の中には、ロウソクやワックスの原料となる
 
 
 
パラフィン
 
 
 
が入っているのです。


パラフィンは、約20℃の温度を境にして、液体−固体に相変化し、蓄熱−放熱を繰り返します。

その「潜熱」を使うことで、小さなスペースで大量の冷熱をためておくことができるのです。


パラフィンは氷よりも高い蓄熱量を持っているとのこと。水を凍らせるときほど、低い温度にしなくても

いいので、夜間に固化させておくときも冷凍機の効率がよくなりそうですね。


パラフィンと建築という組み合わせは、なかなか考えつかないですが、

融点が冷房の温度よりちょっと低い物質を活用するというのは、グッドアイデア!


延べ床面積1万m2規模のオフィスビルで試算すると、非蓄熱式の一般的な空調システムに比べて、

冷凍機の年間ランニングコストを35%削減でき、消費エネルギーも10%減らせるそうです。

家入 龍太

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