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体験キット配布から3Dプリンタ直結まで!AIAでみたBIMソフト“四天王”の戦略

2008/05/23



管理人のイエイリです。


5月15日から17日まで、米国ボストンでアメリカ建築家協会(AIA)の全米大会が開かれました。

大きな学会と展示会が一体化したような大規模なイベントです。


その展示会場の一角には、建築関連のハード、ソフトを集めたコーナーがあり、今、話題のビルディング・

インフォメーション・モデリング(BIM)対応のCADベンダー各社が、しのぎを削っていました。


日本で“四天王”とも位置づけられるARCHICAD、Bentley Architecture、Revit、そしてVectorWorksを

出している各ベンダーの展示内容から、各社の戦略をうかがってみました。


では、まずはアルファベット順でARCHICADを発売しているグラフィソフトです。

このブースで大好評を集めていたのが、



BIM体験キットの配布



でした。


設計ツールを2次元CADから3次元CADに変えるに当たっては、大きなハードルがあると思われ勝ちですが、

AIAでは40人ほどの建築設計事務所がARCHICADを導入して1年半ほどでBIM化した事例を発表した

「We Did It. So Can You」(私たちだってできたんだから、あなたもできる)というセミナーが好評でした。


次はBentley Architectureを発売しているベントレー・システムズです。しかし、会場にはベントレーの名前は

なかなか見あたらず、代わりに随所に見られたのが「gc」というロゴでした。


これは「ジェネレーティブ・コンポーネンツ」の略で、幾何学的な形状に床や窓などをプログラムによって自動

配置し、自由自在な形状の建物を自動設計する技術です。


海外ではひねった形や渦巻き形のビルなど、代わった形のビルが増えています。微妙なデザインだけでなく、

コストや工期、環境性能など、様々なものの最適化を目指すのに使われています。


ベントレーは、建築設計にプログラミングの技術力を生かすことで、他社との差別化を図ろうとしている

ことが、うかがえる展示でした。


AIAコンベンションの展示会場
ARCHICADを販売するグラフィソフトのブースでは、あちこちにBIM体験キットが山積みになっており、大量に配布されていました。BIMの裾野を広げて新規ユーザーを獲得する戦略でしょうか
「gc」のロゴを強調したベントレー・システムズのブース。ジェネレーティブ・コンポーネンツの技術を生かした自由なデザインの建物設計事例などが展示されていました
Revitシリーズを発売しているオートデスクのブース。5月15日に発表されたRevit Architecture2009では、3次元プリンタ用の「STL形式」をはき出す機能が搭載され、3次元モデルから一発でこのようなリアルな模型が作れるようになりました
VectorWorksを発売するネメチェックのブース。VectorWorksを利用して夏冬の太陽光の差し込みなどを解析して、パッシブソーラー的な環境性能を高める設計手法のミニセミナーが繰り返し行われていました


Revitシリーズを発売しているオートデスクのブースには、なんやら建物の模型が2つほど置いてありました。

AIA初日の5月15日に発表された新バージョン「Revit Architecture 2009」では、



ナ、ナ、ナ、ナ、ナント、



3次元プリンタに直結



する機能が新搭載されたのです。


3次元プリンタとは、建物などの3次元モデルデータに従って、粉体やプラスチックなどを薄く積み重ねること

によって、文字通り、立体模型を「プリントアウト」して作ってしまう面白い機械です。


これまでは、3次元プリンタで使われる「STL形式」というデータを作るのに特殊なソフトを使って四苦八苦

していましたが、それが直接、作れるようになったのです。このほか、グラフィック性能も強化され、

BIMモデルの活用方向を広げていくのがオートデスクの戦略なのかもしれません。


最後は、VectorWorksを販売するネメチェックです。ここでは、VectorWorksを使って、太陽光の差し込みを

解析して、夏は日射を遮り、冬は部屋の奥深くまで差し込ませて使用エネルギーを削減するサステナブル

建築の設計手法が繰り返し、デモで解説されていました。


日本のエーアンドエーからも社員2人が派遣され、ヒートアイランド解析などを行う「サーモレンダー」の

デモも行っていました。VecctorWorks陣営は、環境設計を打ち出す戦略のようです。

家入 龍太

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