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【第7回】本格的な建物モデリングに挑戦しよう(その1)

2007/05/21

今回から、3回に渡って実在する建物を元に本格的な建物モデリングに挑戦してみます。作成するのは大阪・中之島にある黒川紀章氏設計のグランキューブ大阪(大阪国際会議場)です。だんだん手順が多く複雑になっていきますが、作業が進むにつれパソコンの中にリアルな建物ができあがっていきます。楽しみながら少し頑張ってみましょう。

注) 今回作成する建物モデルは、作成手順をわかりやすく説明するために少し簡略化しています。そのため、実際の建物とは寸法やディテールが異なります。



建物モデルの作成は、第4回で行ったように[Push/Pull]ツールで押し出すなどいろいろな方法が考えられますが、今回はペーパークラフトのように立面と屋根面を個別に作成し、組み立てていくことにします。グランキューブ大阪は東面と西面、南面と北面がほぼ同じなので、北面と西面のみ作成し、南面と東面は後からコピーして作成します。

これまでの連載では、3次元モデルの表示方法を透視図にしていましたが、モデルが複雑なると座標軸が把握しにくくなり、表示速度も遅くなってしまいます。[Camera]メニューから[Parallel Projection]を選択し、平行投影で表示することをお勧めします。

まず、[Rectangle]ツールで北面(61,200x89,000)と西面(92,400x89,000)、屋根面(61,200x92,400)を描き、第4回と同様の手順で北面と西面、屋根面に写真画像を貼り付けます。画像を貼り付けたら右クリックメニュー[Texture - Projected](投影モード)にチェックを付けておきます。

>> wall_north.jpg (北面)
>> wall_west.jpg (西面)
>> roof.jpg (屋根面)

ここで用意した外観写真は、デジタルカメラで撮影したものをPhotoshopで歪みや色調を補正し、電柱や街路樹などを消去して縦横比を建物の寸法に合わせたものです。また、屋根面はGoogle Earthからエクスポートしています。





カーテンウォールやブレース、庇など、繰り返し現れる部材は後でパーツとして利用するため1組だけ[Line]ツールなどでトレースして面を分割し、[Move/Copy]ツールで立面・屋根面の外にコピーして切り出しておきます。




同様に、窓や屋根面の吹抜、アンテナ架台など、壁面や屋根面に対して凹凸のある部分をトレースして面を分割します。また、開口部は後でパーツ化したカーテンウォールなどをはめ込むため、トレース後に面を選択し、[Delete]キーで削除して穴を開けておきます。

後は、カーテンウォールやヘリポートの断面を作図すれば建物モデルを構成するパーツが一通り揃います。ここまでの作業を行ったGoogle SketchUpのファイルを用意していますので、以下からダウンロードしてください。

>> sample01.skp





カーテンウォールなど何度も繰り返し現れるパーツはコンポーネント化しておくと便利です。北面のブレースの下にある庇(バルコニー)をすべて選択し、右クリックメニューから[Make Component](コンポーネント作成)を選択すると[Create Component]ダイアログが表示されます。[Create Component]ダイアログ[Replace selection with component](選択図形をコンポーネントで置換)にチェックを付けて[OK]ボタンをクリックすると、選択した図形がコンポーネント化されます。

コンポーネントには、一つのコンポーネントの色や形を変更すると、他の同じコンポーネントも同時にすべて変更されるという特徴があります。同じパーツが複数ある場合、そのパーツをコンポーネント化しておくと編集作業を効率よく進めることができます。同様の仕組みにはグループというのもありますが、こちらは単に複数の図形を一まとめにして扱う機能です。





同様に、ブレースとカーテンウォールの両側にある小庇(バルコニー)も[Create Component]ダイアログで[Replace selection with component]にチェックを付けてコンポーネント化します。ただし、カーテンウォール部分は後で別の目的のために利用するので、今はコンポーネント化しないでおいてください。




コンポーネントをダブルクリックすると、他の図形に影響を与えることなくコンポーネント内の図形を編集することができます。ブレースのコンポーネントをダブルクリックして編集モードに入り、[Push/Pull]ツールで4,400押し出します。次にブレースの側面を右クリックして[Texture - Projected]のチェックを外し、左右両側の側面に写真画像を貼り付けます。

>> cw_north3r.jpg (北面ブレース右側面)
>> cw_north3l.jpg (北面ブレース左側面)

同様に、カーテンウォール両側の小庇を2つとも2,000押し出し、ブレース下部の庇(バルコニー)は中央部を4,400、端部を2,000押し出します。押し出し後の面に不要な線が引かれた時は、[Eraser]ツールで削除してください。




次回は残りのカーテンウォール部分のコンポーネントを仕上げ、北面と西面を作成します。[File]メニュー[Save]を選択し、ここまでの作業をファイルに保存しておきましょう。


※ 「【入門講座グーグルアースにビルを建てよう!」は、原則として毎週月曜日に更新します。

●著者プロフィール●

SeaGate

大阪の建築設計事務所に勤務する一級建築士。Google SketchUpを使ってさまざまな3次元モデルを作成し、Google 3Dギャラリーに登録している。Google Earthに採用されたモデルには、大阪城国会議事堂など日本の代表的建築物のほか、蒸気機関車のC62などもある。SeaGate Blogを更新中。http://www11.plala.or.jp/seagate/


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