首都高速道路会社と東京都は、3月7日に全線開通した中央環状線の利用状況に関する速報値をまとめ、17日にそれぞれ公表した。9日月曜日から13日金曜日までの平日に車両感知器で計測したデータをベースにした速報値だ。

 両者によると、大橋ジャンクション(JCT、目黒区)―大井JCT(品川区)間に新規開通した品川線の交通量は、1日当たりの平均で約5万台(大橋JCT―五反田間)。昨年の3月10日月曜日から14日金曜日までの期間との比較で、中央環状線より内側の都心環状線は交通量が約7%減少した。また中央環状線内側の首都高各線(中央環状線と湾岸線を含まず)の「渋滞・混雑量」は、日によって多少の差はあるが、平均で約5割減少している。渋滞・混雑量とは、走行車両が時速40km以下の区間長に、その状態の継続時間を乗じた数値の累計値だ。

平日の速報値ベースで、都心環状線など中央環状線内側の首都高各線で交通量が減少傾向(資料:首都高速道路会社)
平日の速報値ベースで、都心環状線など中央環状線内側の首都高各線で交通量が減少傾向(資料:首都高速道路会社)

 都心環状線と1号羽田線が合流する浜崎橋JCT(港区)付近では、1日当たり平均で約9時間発生していた渋滞がほぼ解消。また中央環状線・4号新宿線の西新宿JCT(新宿区)から羽田空港までの混雑時(平日の午前11時台)の所要時間は、中央環状線開通前の約40分から開通後は約19分と、21分減少した。

浜崎橋JCTで平日の混雑時に発生していた渋滞がほぼ解消(資料:首都高速道路会社)
浜崎橋JCTで平日の混雑時に発生していた渋滞がほぼ解消(資料:首都高速道路会社)

 首都高速と都は引き続いて、中央環状線に並行する山手通りなど一般道でのデータも収集し、中央環状線全線開通の効果をより詳しく分析していくという。