周波数が変わる新潟県内

 糸魚川から次の上越妙高までの距離は37km。この区間は金沢ー長野間の他の区間と電気の周波数が異なり、中部電力・北陸電力から受電する他の区間が交流2万5000V・60Hzであるのに対し、東北電力から受電するため50Hzとなっている。

 北陸新幹線は、既に開業している高崎─長野間でも軽井沢駅付近を境に東京寄りが50Hz、長野寄りが60Hzとなっているため、東京─金沢間を結ぶ列車は片道で計3回周波数の切り替えを行うことになる。

 新幹線では継目を極力減らしたロングレールが使用されるが、今回の開業区間で最も長い約33kmのロングレールが使用されているのもこの区間だ。金沢─長野間の軌道は基本的に全区間でコンクリート板にレールを固定するスラブ軌道を採用している。最高速度の260km/hでも揺れは極めて少なく、まさに滑るような走りを見せる。

上越妙高駅付近の車窓。トンネルを抜けると雪景色が広がった(写真:小佐野カゲトシ)
上越妙高駅付近の車窓。トンネルを抜けると雪景色が広がった(写真:小佐野カゲトシ)

 何本ものトンネルを抜けて上越妙高に近づくと、車窓風景は先ほどまでとは大きく変わり、一面に雪景色が広がった。

 上越妙高からはJR東日本の区間に入るため、駅名標は白地に緑のラインが入ったJR東日本のスタイルだ。同駅は、新幹線開業と同時に第三セクターの「えちごトキめき鉄道」に経営分離されるJR信越線との接続駅。同線の駅名は現在「脇野田」だが、新幹線の開業に合わせて「上越妙高」に名を改め、新潟方面とを結ぶ在来線特急も運転を開始する。

上越妙高駅のホーム。白地に緑のラインが入ったJR東日本仕様の駅名標だ(写真:小佐野カゲトシ)
上越妙高駅のホーム。白地に緑のラインが入ったJR東日本仕様の駅名標だ(写真:小佐野カゲトシ)
上越妙高駅を出ると周辺は一面の銀世界になった(写真:小佐野カゲトシ)
上越妙高駅を出ると周辺は一面の銀世界になった(写真:小佐野カゲトシ)