路面電車が乗り入れる富山駅

 最初の中間駅・新高岡には金沢から約15分で到着。同駅は標準的な相対式ホーム2面2線の駅だ。今回新たに開業する7駅はいずれも高架駅で、金沢・富山・上越妙高の3駅が2面4線、その他4駅は2面2線の構造となっている。

 新高岡から次の富山までの駅間距離は、今回の開業区間で最も短い18.9km。トンネルも各駅間で最も少なく1カ所だけだ。橋長428m、最大支間長128mの4径間連続PCエクストラドーズド橋、神通川橋りょうを渡ると、列車は金沢からわずか25分で富山に到着した。

新高岡駅のホーム。標準的な2面2線の高架駅だ(写真:小佐野カゲトシ)
新高岡駅のホーム。標準的な2面2線の高架駅だ(写真:小佐野カゲトシ)
富山駅の手前にかかる神通川橋りょうを渡る。斜材が印象的なエクストラドーズド橋だ(資料:JR西日本)
富山駅の手前にかかる神通川橋りょうを渡る。斜材が印象的なエクストラドーズド橋だ(資料:JR西日本)
2面4線の富山駅ホーム(写真:小佐野カゲトシ)
2面4線の富山駅ホーム(写真:小佐野カゲトシ)

 富山駅付近は新幹線の開業に合わせ、JR在来線(北陸本線・高山本線)と富山地方鉄道本線の連続立体交差化事業が行われている。同駅の新幹線ホーム建設と在来線の高架化工事にあたっては、まず在来線の線路を北側へと移設し、空いたスペースに新幹線と北陸本線上り・高山本線の高架線を建設した。今後は、両線の高架への移設と北陸本線下り線の高架化工事が行われる。

富山駅高架化の施工手順(資料:富山市)
富山駅高架化の施工手順(資料:富山市)

 富山駅の高架下には、新幹線開業と同時に路面電車の乗り入れも始まる。富山市などは駅の北側を走る富山ライトレールと南側を走る富山地方鉄道の市内電車(富山軌道線)を結ぶ「南北接続事業」を進めており、今回はその第1期事業として市内電車が新幹線高架下の「富山駅」停留場まで乗り入れを開始する。