東京都は3月29日、「マッカーサー道路」の通称で知られる都市計画道路環状2号線のうち港区内の新橋―虎ノ門間の供用を開始する。延長約1.4kmの同区間は、「新虎通り」の愛称が付く幅員40m(歩道部を含む)の地上部と、幅員24mで自動車専用の「築地虎ノ門トンネル」に分かれている。工期は2005年1月から14年3月までで、事業費は約2700億円。工区は細かく分割され、トンネルだけでも8つに分かれている。

 築地虎ノ門トンネルは延長約0.9kmで、森ビルが6月11日の開業を目指して整備している虎ノ門ヒルズの地下躯体を貫通する。道路の上空に建築物を建てることを可能にする立体道路制度を利用したプロジェクトだ。建築物の施工は大林組が担当している。建築物の設計・監理者は日本設計だ。

 都は3月23日、築地虎ノ門トンネルを歩行者に開放するウオーキングイベントを開催した。

港区東新橋の汐留メディアタワー22階から撮影した環状2号線新橋―虎ノ門間。ビルの谷間をほぼ一直線に貫く地上部(新虎通り)の先に、6月11日の開業を目指して整備中の「虎ノ門ヒルズ」が見える(写真:日経コンストラクション)
港区東新橋の汐留メディアタワー22階から撮影した環状2号線新橋―虎ノ門間。ビルの谷間をほぼ一直線に貫く地上部(新虎通り)の先に、6月11日の開業を目指して整備中の「虎ノ門ヒルズ」が見える(写真:日経コンストラクション)

虎ノ門ヒルズの地下を通るトンネル区間「築地虎ノ門トンネル」の新橋側の出入り口(写真:日経コンストラクション)
虎ノ門ヒルズの地下を通るトンネル区間「築地虎ノ門トンネル」の新橋側の出入り口(写真:日経コンストラクション)